教科「歴史」に関して各閣僚に質問
2015年11月16日付 VietnamPlus 紙

11月16日の午後、引き続き審議と質疑応答が行なわれ、各省庁の大臣と各部門長が、国会議員からの質問に直接回答した。

   教科「歴史」を軽視している訳ではない

クアンナム省選出のレ・ヴァン・ライ議員は、教科書プログラム改定案に関して質問し、世論は、新教育プログラム(高等学校)のなかに教科「歴史」の名前が見当たらないとする意見があるため、教科「歴史」への関心がきわめて高いとした。ファム・ヴー・ルアン教育訓練省大臣は、教科「歴史」は軽視される訳ではなく、むしろ現行のプログラムより重視されている、と述べた。
 同大臣によれば、現在、高校では週に1.5コマ「歴史」を学習しているが、意見を聴取している草案の設計では、社会科学系を専攻していない生徒については、現在より1コマ多い週に平均2.5コマ「歴史」を学習することになる。社会科学系の生徒たちは、週に4コマを必修で学習しなければならない。同大臣は、歴史に関する知識の内容と量が増える、と明言した。
 教科「歴史」を教科「公民教育と祖国」に統合した理由の説明として、同大臣は以下のように述べた。「第一に、この事は統合化の方針に基づいて行なわれている。第二に、国会において通過したばかりの国防・安寧教育法のなかに、国を維持してきた歴史や国防の歴史を教授するという規定がある。正にそのために、「歴史」を「公民教育と祖国」に統合して、重複を避けることになっている」
 同大臣はさらに以下のように述べた。「公民教育と祖国」のなかで教えられる歴史の内容以外に、他の各教科において教育訓練省は歴史教育を盛り込むことを予定している。「文学について教える時は歴史と結びつけて、「檄将士」や「平吳大誥」、「独立宣言」について子供たちに教える。歴史と結びつけなければ、生徒は理解できず、感動することもできない。文学だけではなく、地理においても歴史と結びつけ、地名・島名はその地方の先祖の戦功や祖国防衛建設過程と結びつけられる。音楽・美術や他の教科の教育も同様で、歴史教育と結びつけられ補完する」大臣はこのように明言した。
ファム・ヴー・ルアン大臣によれば、討論し明らかにすべき問題は、教科「歴史」を単独にしておくべきか、あるいは歴史を他の各教科と結びつけ統合するかである。
 グエン・シン・フン国会議長は教育訓練省大臣に、教科「歴史」が教科書のなかで独立した教科になるのかならないのか、近いうちに同省の考えをまとめるように求めた。これについて、ファム・ヴー・ルアン大臣は、現在、編纂委員会と同省は人々の意見を幅広く聴取しており、それを基礎として、意見を集約し議論するだろう、と述べた。同省は、党中央宣教委員会、党中央理論評議会、国家教育評議会、国会の文化・教育・青少年委員会、各協会に報告・協議し、その後政府首相に報告することになっている。
 同大臣の見方では、統合が教科「歴史」を軽減するのであれば統合ではない。統合が歴史教育の質を保証し向上させてこそ、統合である。同大臣は、同省が最終的回答をするために、教育専門家や歴史専門家の意見に耳を傾けるであろう、と断言した。

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( 翻訳者:寺澤美佐子 )
( 記事ID:2269 )