2人のジカウィルス感染者発見、ベトナム警戒レベル高める
2016年04月05日付 VietnamPlus 紙

 4月5日午前、医療省は2人のジカウィルス感染者をベトナムで初めて確認した。
 パスツール衛生疫学研究所は、国内の32の省や都市でジカウィルス感染と類似した症状を持つケースから採取した1,215サンプルの分析検査を行い、4月4日までの結果によると、その中で、カインホア省とホーチミン市の2ケースでジカウィルス陽性者が発見された。
 1人目は、カインホア省ニャチャン市フオックホアに住む64歳の女性患者だった。その患者は3月26日に微熱、頭痛、両足に発疹、そして目が充血して痛むという症状を発症した。自宅で解熱剤を服用してから2日経っても症状は軽くならず、患者はカインホア熱帯病院へと連れて行かれた。3月31日に、ニャチャン市のパスツール研究所での患者の分析検査の結果からジカウィルス陽性であると診断された。その後、サンプルが中央衛生疫学研究所に送られて、再度分析検査が行われ、4月4日に陽性結果が報告された。
 2人目は、ホーチミン市2区に住む33歳の女性患者だった。その患者は3月29日に熱、発疹、結膜炎、疲労など類似の症状を発症し、その日すぐに2区総合病院へ診察に行った。3月31日にニャチャン市のパスツール研究所で行われた当該患者の検査結果は、ジカウイルスに対して陽性反応を示した。4月4日に中央衛生疫学研究所とホーチミン市のパスツール研究所で行われた検査でも同様にジカウイルス陽性という結果が出た。
 また二人の患者の同居者、近所の親族たちを検査した結果によると、他にジカウイルスへの感染が疑われる症状は出た者はいないという。
 上記のように、この二人の患者にベトナム全土で初めてジカウイルスへの感染が認められた。現在、二人の患者の容態はともに安定している。
 ベトナムでジカウイルスによる感染症が確認される前に、医療省はカインホア省とホーチミン市の医療局に対し、県人民委員会と謀って伝染病の宣言と伝染病の収束宣言に関する条件を規定した2016年1月28日付首相決定02/2016/QDTTgに従い、村レベル、区レベルでの伝染病宣言を行うという文書を送付した。
 医療省は各自治体に対し、感染症状が確認された場合にこの伝染病に対する警戒レベルを高め、レベル2の対応を行うよう指導した。またニャチャン市パスツール研究所とホーチミン市パスツール研究所に、自治体と協力して伝染病が蔓延した地域で広域な調査を行い、またそのような地域での対処方法を展開するよう指導した。

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( 翻訳者:片方明、山森美佳 )
( 記事ID:2396 )