アメリカ、ベトナムでの児童労働防止のため800万ドルを支援
2016年05月23日付 VietnamPlus 紙
学習補助を受けるストリ-トチルドレン
ベトナムでの児童労働の減少・防止を目的とする920万ドル規模のプロジェクトが、ハノイ、ホーチミン市、アンザン省の3省・中央直轄市で実施される。出資金の内訳はアメリカ労働省(USDOL)が国際労働機関(ILO)を通して援助する800万ドルと、ベトナム政府からの拠出金120万ドルである。
この情報は、労働・傷病兵・社会省とILOがハノイで5月23日に共催した「ベトナムでの児童労働を防止し減少させる国家の能力を向上させる技術的支援」プロジェクトを紹介し、実施地を選択するシンポジウムにおいて出されたものである。
このプロジェクトは、ベトナムでの児童労働を防止し減少させるため、多くの関係者の参加をえて効果的に構築し、全面的な努力を強化していく。本プロジェクトの主要な活動は、児童労働に関する危険性を認識させ、労働に関する国際基準の実現努力のように児童労働問題を確定・解決し、児童労働に介入し防止するモデルを広めることである。
本プロジェクトは、ホーチミン市の縫製・手芸業、アンザン省の農業・水産業、ハノイ手芸業の部門で実施される。
本プロジェクトに参加する3地方のうちの1つを代表して、ハノイ市労働・傷病兵・社会局の副局長であるダン・ヴァン・バット氏は、「ハノイには、15歳以上(訳注:原文ママ)の児童労働を活用しやすい仕事を多数含む、特殊な伝統業界が約300以上ある。そのため、ハノイにおける本プロジェクトの展開は、児童労働及びそれに関連する危険、さらに児童労働を禁止する規定についての人々の認識を高めるのに貢献するだろう」と述べた。
本プロジェクトは、教育サービスの提供、あるいは法令の規定に照らして労働年齢を十分に満たしている児童に対する労働条件の改善を通して、児童労働の危険にあるか、もしくは児童労働に従事している約5000人の児童を援助する。また、児童労働の危機にある、もしくは児童労働に従事している子供がいる約2000の窮乏世帯は、生計を改善するため、援助を受けることができる。
統計総局が労働・傷病兵・社会省やILOと共同で行なった2012年の児童労働に関する国家調査報告結果によると、ベトナムには5~17歳の未成年者で児童労働者が約175万人いる。
児童労働は児童の心理と健康の発展にネガティブな影響があり、児童が学校へ通う機会を制限し、将来のしっかりとした雇用をえる機会に影響を与える。
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( 翻訳者:阿部静香、尾崎菜南 )
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