中越国境ヴィスエン戦線の英雄烈士追悼記念館が完成
2016年06月25日付 VietnamPlus 紙
ヴィスエン戦線の英雄烈士追悼記念館
ヴィスエン戦線の英雄烈士追悼記念館

 6月25日、ハーザン省とヴィスエン戦線戦友会は、ハーザン省ヴィスエン県タイントゥイ社ナムガット村468高地において、1979-1989年ヴィスエン戦線の英雄烈士に感謝する追悼記念館の落成式を催した。同館の建設総経費は90億ドン余りに達した。
 第1軍区・第2中団・第3師団の元師団長グエン・ルー大佐(81歳)によれば、同館は退役軍人と多くの団体・個人や篤志家の寄附による資金で建設された。
 同館は敷地面積が1100㎡余りで、そのなかには3間(けん)の追悼記念館、「祖国のために命を懸ける」の記念碑が置かれた後宮、石の壇、お供え物を並べる所、冥器を燃やす所、管理室、門、その他の付属施設などがある。
 ハーザン省人民委員会主席で同省党委副書記のグエン・ヴァン・ソン氏は、祖国の独立自由のために犠牲となった英雄烈士に感謝し、同時に今後の世代に「水を飲んだら水源を思い出す」道理の伝統に関して愛国的・革命的伝統を教育するために同館は極めて意義深いものであるとした。
 完成した施設は、戦友、戦友の身内、全国の人民が、ハーザン省ヴィスエンの戦線で斃れた英雄烈士の功績を思い出すための場所となる。
 特に、同館はまた、広くはハーザン省、狭くはヴィスエン県タイントゥイ社が「心霊旅行」と結びついた国境経済区を発展させ、日増しに堅固となる政治システムを構築する目標を首尾よく実現するのに資する動力ともなる。
 この機会に、情報通信省のチュオン・ミン・トゥアン大臣とハーザン省党委と人民委員会の指導部、および各代表は468高地献花台にて英雄烈士を追悼する線香を手向けた。


<訳者解説>
 1984年7月12日にハーザン省ヴィスエン県のヌイダット(中国名は老山)において中越両軍の間で激しい戦闘が繰り広げられた。この日のヌイダットだけで、ベトナム側は1000~3700人が戦死したとも伝えられ、1979年以来の中越戦争で最も激しい戦闘だったといわれる。ヴィスエンでの戦闘は1989年まで続くが、1984年なかばから1985年にかけてが一番激しい時期だったとされる。
 中国側は2009年から老山の戦勝として大々的に記念するようになる。ベトナムでは、長い間、この戦闘について多くは語られてこなかったが、2015年7月に第356師団の数百人の退役軍人が戦死者の追悼式を催した。同月に、ベトナムのマスコミも1984年の戦いについての記事を掲載するようになった。(参考:BBC Tiếng Việt 13-07-2015, 16-07-2015, 17-07-2015)

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:2734 )