ベトナム政府宗教委員会代表団、アメリカ訪問
2016年09月15日付 VietnamPlus 紙
ブイ・タイン・ハー政府宗教委員会副委員長
9月11日から13日、ブイ・タイン・ハー副委員長率いるベトナム政府宗教委員会代表団がアメリカを訪問し、業務を行った。
ワシントン駐在のベトナム通信社のリポーターによると、この訪問の枠組みの中で、双方は、首都ワシントンDCの「ベトナムの家」[訳注:ベトナム芸術・文学クラブ]で宗教に関する座談会を行った。
この座談会には、アメリカ国務省国際宗教の自由局の、デイビット・サパースタイン宗教の自由担当特使や、ビクトリア・トーマン氏など、アメリカの多くの高級官僚が参加したほか、アメリカの宗教聖職者も大勢参加した。
座談会での発表の中で、ハー副委員長は以下のように言明した。「ベトナムとアメリカの二国間関係は、多くの分野で深く、強力に発展している。それは、2015年7月のグエン・フー・チョン書記長の歴史的訪米や、今年5月のバラク・オバマ大統領のベトナム公式訪問にも示されている。これらの訪問は両国を固く結びつけるものであり、共に未来を志向する両民族の高尚な精神が渇望するものである。二国間関係が発展していく中で、ベトナムもアメリカも宗教と人権の分野に常に注目し、協力を推し進めている」
今回の座談会は一つのステップであり、ベトナムとアメリカが、注目すべき情報を共有し、相互の理解を深化させる良い機会であった、とハー副委員長とサパースタイン特使は評価した。
ハー副委員長は、「ベトナムは、多数の様々な宗教形態がある国家だ。約2400万人の信徒(人口の27%)がおり、14の宗教に属す40の宗教組織がある」と伝えた。
ベトナム政府の考え方は一貫して次のようである。「宗教・信仰は、一部の国民の精神的ニーズである。各宗教の同胞とは、民族大団結の一部であり、互いに異なる各宗教の同胞の団結、宗教の信徒と非信徒の同胞の団結の一部である。祖先崇拝の伝統や、『豊かな民、強い国、平等で民主的で文明的な社会』の目標のために祖国と国民に貢献した人々を称える伝統は、プラスの価値として維持、発揮していく」
ハー副委員長は「ベトナムの各宗教の同胞たちの物質的生活も、精神的生活も共に日増しに向上している。各宗教組織の社会活動も、政治的安定の維持に積極的に貢献し、国家の経済や社会の発展を円滑にしている」とした。
座談会においてアメリカの宗教聖職者の関心を集めたものの一つが、ベトナムの宗教・信仰に関する法案作成の状況である。
ハー副委員長によれば、この法案は2014年10月から作成され、2016年10月に第14期国会で可決される見通しである。
この法案には様々な新しい点がある。例えば、宗教・信仰の自由の権利を持つ主体の範囲を拡大し、宗教・信仰の自由の権利の本質は正しくは人権であり、これまでの憲法の規定にあるような公民権のみにとどまらない、と示していることなどである。
また、宗教生活に関する通知や登録についての法律の規定、そして、幹部や公務員による、宗教に関する国家管理業務実施に対して、アメリカの代表者や宗教聖職者は関心を示した。全ての意見に対して、ハー副委員長は具体的で妥当な回答を行った。
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( 翻訳者:本間美帆 )
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