テッド・オシウス米大使:「できないことはない、ということを世界に見せつけよう」
2016年09月27日付 VietnamPlus 紙
9月27日午後のホーチミン国家政治学院における座談会でのテッド・オシウス米大使
テッド・オシウス在越アメリカ大使は、ベトナムとアメリカの関係は声明だけでは満足し得えないと述べ、両国のパートナーシップ関係が世界のモデルとなるよう呼びかけた。
大使のこの意見は、9月27日午後、ハノイで行われた「オバマ大統領訪問後の米越協力関係の強化」に関する会合で示された。
声明では満足できない
オシウス大使は、自らのスピーチをベトナムの18世紀の著名な学者であるレー・クイ・ドン(訳注:黎貴惇、1726-1784年)の言葉で始め、しかも、明瞭なベトナム語で読み上げた。「農あらざれば穏ならず。工あらざれば富ならず。商あらざれば活ならず。智あらざれば興ならず」(非農不穏。非工不富。非商不活。非智不興)
大使は、この一文を、社会は幅広い基礎の上に構築されるべきであり、全員が参加し、自らの才能をより大きな成功のために活かすことのできる場であるべきだと説明した。
大使は、そうした考え方は今日においても正しいと述べ、今年5月にオバマ大統領とチャン・ダイ・クアン国家主席が発表した共同声明の中で、拡大しつつある両国のパートナーシップ関係をより一層強化するため、より広範囲で野心的な計画を打ち出したことに言及し、
「我々は、ビジネス上の障害の除去や安全保障協力の改善から、宗教の自由に関する協力や両国民の関係推進までに至る、全面的な目標を自らに課した」と述べた。
大使は、目標達成に向けたアメリカの約束を再確認しながらも、「我々は声明文のみでは満足できない」と述べた。
「目標を打ち出すことは歓迎すべきであり、初めの第一歩としては不可欠のものである。しかし、今、最も重要なことは、私たち、即ち、皆さんと私、アメリカ人とベトナム人が、私たちの約束を行動に移し、両国の指導者のビジョンを実現させていかなければならないことです」
「ベトナムには誇るべき点がいくつもある。確かにそうかもしれない。しかし、我々が一丸となれば、今以上に多くのことを成し遂げられるだろう。」と大使は評価した。
「我々は今、決断の時である。」
大使によれば、アメリカとベトナムは1995年に関係を正常化し、その後、長い道のりを歩んできた。
そうした過程では双方に信頼関係の構築が求められる。それは決して容易なことではない。しかし、もし両国が苦難に満ちた過去の一章を閉じ、私たちの関心の中心を未来へと移したいと思うのであれば、不可欠なことである。
しかるに、大使は、「両国は現在、素晴らしい歩みの中で、決断の時にある。そして、何よりも、両国はよりよい選択をするだろう。」と述べ、「我々は賢明な指導者を選ぶことができ、胡散臭い輩の野望をくじくことができる。そして、我々のパートナーシップ関係を世界のモデルにしよう」と語気を強めた。
そうした考えとともに、大使は自身のスピーチを次の言葉で結んだ。「ともに手を携えれば、できないことはない、ということを世界に見せつけよう」
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( 翻訳者:鈴木加奈 )
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