中越国境をまたぐ人身売買ルートを壊滅する
2016年09月28日付 VietnamPlus 紙
ベトナムの捜査当局に人身売買の犯人を引き渡す中国の捜査当局
ベトナムの捜査当局に人身売買の犯人を引き渡す中国の捜査当局

 ハザン省国境警備隊司令部麻薬犯罪対策室のグエン・ゴック・チャウ室長(大佐)によると、ハザン省国境警備隊は9月24~27日、私服部隊を動員し、同省ドンバン県フォーラー村在住のリュウ・ジー・テー、バックメー県フィエンルオン村在住のヴァン・ミー・ファーおよびタオ・ミー・シンの3人の逮捕に成功した。
 3人は捜査機関に対し、個人的に使う金が必要だったため、共謀し、少数民族の女性たちを騙してベトナムから中国に連れて行き人身売買を行なったと認める供述をしている。
 3人はSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)通じ、ディエンビエン省ディエンビエン県ムオンファン村に住む二人の女性H.T.X.さん、H.T.C.さんと知り合った。知り合ってからしばらくした9月初め、3人はディエンビエン省に行き、H.T.X.さんとH.T.C.さんの2人に電話をかけた。
 3人は2人と会うと甘い言葉で誘ってハザン省へ連れて行き、ドンバン県フォーラー村の第379国境標識を越えたところで中国側に14,000人民元で売ったという。
 ところが、被害者のH.T.X.さんは、3人によって中国へ売られた直後に自分が騙されたことに気づき、夜の暗がりを利用してベトナムに逃げ出し、その後、関係当局に3人を訴えた。
現在、ハザン省の国境警備隊指令部は、ハザン省公安局、そして中国の公安当局や国境警備隊と緊密に連携しながら、被害者のH.T.C.さんの捜索、救出にあたっている。
 ハザン省は最北端に位置する山岳地帯の省で、中国と274km以上に渡り国境を接している。
ここ数年、こうした人身売買犯罪の手法は非常に巧妙化しており、犯罪者らは、国境地帯の辺地に住む少数民族の若い女性たちの就職難や人の好さに付け込み、中国に行けば高給で働けると騙している。
 しかし、実際には、犯罪者らは若い女性を中国に連れて行き売春に従事させたり、中には中国人男性の妻になるために売られる女性もいる。
 グエン・ゴック・チャウ室長(大佐)はさらに、今年の年初9か月だけでも、ハザン省の国境警備隊指令部は17件の女性と子供の人身売買犯罪を破滅することに成功し、13人を逮捕、11人の女性と3人の子供を救出し家族のもとへ帰したと説明した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:佐久間彩夏、森本真由 )
( 記事ID:2890 )