ベトナム電力グループ総裁、原子力発電所プロジェクトに関する情報を説明
2016年11月09日付 VietnamPlus 紙
記者に語るズオン・クアン・タインEVN総裁
記者に語るズオン・クアン・タインEVN総裁

 明日(11月10日)、政府首相の委任を受けて、チャン・トゥアン・アイン商工相は、ニントゥアン原子力発電所建設プロジェクト実施停止についての政府決議案の意見書を読み上げる。
 11月22日に国会は、ニントゥアン原子力発電所建設プロジェクト実施停止に関する決議をめぐって投票するものとみられる。
 11月9日に開かれた第14期国会・第2会合の傍ら、ベトナム電力グループ(EVN)総裁のズオン・クアン・タイン氏は、このプロジェクト停止に関わる話を記者に語った。

 ─ニントゥアン原子力発電所プロジェクトへの投資は、随分以前より検証されてきましたが、このタイミングでどうして停止にしなければならないのですか。

 ズオン・クアン・タイン氏:ニントゥアン原子力発電所建設プロジェクト停止は、他のエネルギー源と競争できず、以前に予測したような電力需要が切迫状況にまでには至っていないからです。
 政府は第7次電力計画を策定しましたが、この計画調整のなかには、2030年まで原子力発電所は入れられませんでした。
 また、今から2030年までの電力供給は、他の多くのエネルギー源で補充することを政府首相が承認していますし、それが可能です。
 原子力発電への投資は経済的に他のエネルギー源と競争することができません。したがって調整された第7次電力計画のなかに、政府首相は原子力発電所を計画に入れていません。

 ─それでは石炭の火力発電や水力発電のような他のエネルギー源は、不足する電力を補うために、どのように稼働させるのですか。

 ズオン・クアン・タイン氏:現時点で、石炭、石油、天然ガスのようなエネルギーが、以前よりコストが低くなっているので、原子力発電への投資は経済的に競争することができません。
 原子力発電所建設プロジェクト停止の主な理由は投資効果であり、需要が以前の予測と比べて切迫していないことです。
 具体的には、新たな見積もりによれば、2016-2020年の段階で電力需要の増加速度は11%、2021-2030年は7~8%で、政府が原子力発電プロジェクトを国会に上程した2009年の状況と比べて大幅に低くなっています。
 原子力発電プロジェクトを上程した時点では、経済成長速度が高かったので、電力需要の伸びを17~20%とし、政府は電力需要を満たすために22%増というプランを実行プランとしました。
 実際、国内のエネルギーでは満たすことができず、石炭、石油、天然ガス、水力発電、さらにはその時点で輸入したエネルギー源は、電力価格が高くて、原子力発電は対抗プランとなったのです。

 ─どうもありがとうございました。

 ニントゥアン原子力発電所プロジェクトは、国会によって2009年に投資の方針が決定され、2つの発電所が建設される予定。各発電所は2基が設置され、出力は2000MW。第1発電所はトゥアンナム県フオックジィン社に建設され、2014年に起工。最初の原子炉は2020年に稼働の予定。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:2944 )