第14期国会第２会期プログラムを継続し、10月28日午前、国会本会議において、犯罪と法律違反の阻止・防止業務、最高人民検察院院長、最高人民裁判所長官の業務、裁判執行業務、汚職の阻止・防止活動に関するそれぞれの報告が聴取された。
　本会議の冒頭、政府首相の委任を受け、国会に対し、犯罪と法律違反の阻止・防止に関する業務の報告を行ったトー・ラム公安大臣（党政治局員）は、2016年の犯罪と法律違反の取り締まり業務に際し、政府の決然とした指導の下、各省庁、部門、地方省が懸命に努力し、人民公安が中核的役割を果たして人民の各階層による（犯罪防止のための）懇談会が行われたと述べた。
　様々な犯罪行為が抑止され、大幅に減少し、国会が示した目標は達成された。新たな立件事案の件数は70,430件にのぼり、102,441人以上が告発された。しかし、一部の地域、分野の犯罪および法律違法の状況は依然として複雑な様相を呈している。外部の各敵対勢力は、安全や秩序を乱すため多くの人々を集め引きずり込み、煽動を強めている。
　各関係機関は、犯罪として告発され立件を要請された情報のうち89.01％を解決した。犯罪捜査、処分の業務の質は引き続き前向きに変化している。社会秩序を乱す4,172の犯罪組織を解体し、社会秩序に関する犯罪の捜査、発見の割合は82.42％に達した。
　特に深刻なケースについては決然とした指導が行われており、人民の信頼を作り出している。中央汚職防止指導委員会がフォローする経済汚職事案は、各捜査機関によって迅速に捜査され、結論が導き出され、検察院に起訴されている。同時に、世論が関心を寄せる大規模経済事案の全容を明らかにするため、引き続き発見、捜査が行われている。
　各レベルの捜査機関は、捜査活動において、留置者・一時拘束者の弁護権を尊重することを保障した犯罪防止と法律違反に関する方針を厳格に実施した。各レベルの捜査機関は93,000件近くを申し立てたが、2015年に比べて5.18％減った。
　その一方、ラム大臣は、法律違反が減っておらず、特に交通安全、防火、環境、食品安全、金融、税、土地、商業、保険などの分野における法律違反は、ほとんどの地域において極めて普遍的、多様、複雑に顕在化しているとの見方を示した。
　原因について、ラム大臣は過去の犯罪発生は、経済不況が続き、仕事の不足が社会の大きな圧力となっていたことによると述べた。国家管理業務は、特に金融、税、交通、食品安全などの分野でまだ抜け穴があり、若者のための道徳教育における家庭と学校の連携はまだ十分ではない。
　党委員会や政府の一部機関では、犯罪防止・監査・監察において、まだ抜本的な指導が行われていない。人民間の争いの状況を把握し解決する活動に際し、機関や家族の中で効果がないときもある。

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（ 翻訳者:樋口由里子 ）
（ 記事ID:2953 )