ベトナムで初となるジェンダー平等のための行動月間が催される。スローガンは「手を取り合って、女性や少女に対する暴力をなくそう」。
　この情報は、労働傷病兵社会省によって11月９日にハノイで行われた、2016年のジェンダー平等とジェンダーに基づく暴力行為防止のための行動月間についての記者会見において、発表された。
　労働傷病兵社会省によると、全世界の35％の女性や少女が人生の中で性的暴力や身体的暴力を経験したことがあるということがWHO[世界保健機関]の2013年の調査によって明らかになった。
　ベトナムは、現在、実質的な男女平等の保障に向けて多くの課題に直面している。2010年に行われた、女性に対する家庭内暴力に関する国の調査データによれば、結婚をしたことがある女性の34％が夫から身体的、あるいは性的暴力を受けた経験があることがわかっている。　また、身体的暴力、精神的暴力、性的暴力の３つのうち１つでも受けたことがあるという女性は58％に上った。
　特に現在懸念されることは、子どもへの虐待と暴力行為である。とりわけ少女に対するそれは、複雑に変化し続けており、社会全体の緊急課題となっている。毎年、平均して約1,000件の少女の性的虐待が発生している。さらに、少女は家庭内暴力の被害者でもあり、家庭の外でも売買や暴力の対象となりやすい。
　上記のような実情を受け、労働傷病兵社会省は「手を取り合って、女性や少女に対する暴力をなくそう」というスローガンを掲げ、2016年のジェンダー平等とジェンダーに基づく暴力行為防止のための行動月間を開始する。今年は、ジェンダー平等とジェンダーに基づく暴力行為防止のための行動月間をベトナムで実施する元年だ。
　行動月間開始セレモニーは11月13日にハノイで行われ、行動月間は11月15日から12月15日までとなる。ジェンダー平等月間の期間中、様々な機関・組織や社会の一人ひとり、特に男性が、ジェンダーの平等と女性や少女に対する暴力防止の実現に、積極的に、まとまって参加するよう、多くのイベントが行われる。

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（ 翻訳者:鈴木加奈 ）
（ 記事ID:3014 )