ビントゥアン省のフーラック風力発電所、正式に稼働開始
2016年11月25日付 VietnamPlus 紙
フーラック風力発電所の変電所
フーラック風力発電所の変電所

 11月25日午後、トゥアンビン風力発電株式会社は、ビントゥアン省トゥイフォン県のフーラック風力発電所の落成式を行い、稼働開始させた。
 これは、トゥイフォン風力発電所、フークイ島風力発電所に続く、ビントゥアン省の中で3番目に稼働開始した風力発電所となる。
 第一段階では、フーラック風力発電所は、12の風車タワーを伴った12基のタービンを設置し、1基当たりの出力は2メガワットである。それぞれの風力タービンのタワーの高さは90mあり、タワーの直径は4m、内部にはメンテナンス用の昇降機がある。これは、世界規模で見ても最先端の設備投資が施された風力発電プロジェクトである。
 プロジェクトの投資総額は1兆ドン以上[訳注:およそ50 億円]で、ドイツ復興金融公庫(KFW)からの融資と、両国政府の援助を受けている。発電所の全設備は、デンマークのヴェスタスとスウェーデンのHBBから輸入されたものである。
 予定では、初期は技術移転を行う。発電所はドイツの各パートナーから組織面と技術面の支援を受けながら活動する。フーラック風力発電プロジェクトが完遂すれば、ここ数年で増加傾向にあるグリーンエネルギーの需要に対応する重要な第一歩となるだろう。グリーンエネルギーは、ベトナムとドイツの両国間における開発協力における重点項目の一つとして捉えられている。
 発電の過程で環境汚染を引き起こす有害物質を排出させないという点で、風力発電はクリーンエネルギーであると考えられている。他の再生可能エネルギーと同様に、風力発電はこれから少しずつ伝統的なエネルギー源に代わっていくものと予想されている。多くの投資家がビントゥアン省を建設地に選んだ理由は、そこでは一年中強い風が吹いており、台風が少なく、高い丘が多く存在し、風速7m/秒に達するからである。設計上、風速が3m/秒に達するとプロペラが稼働し、タービンが発電を開始する。
 ビントゥアン省人民委員会副委員長のルオン・ヴァン・ハイ氏によれば、同省は風力発電に対する投資を呼びかけるため、土地や税制面での支援や他の優遇措置など、常に多くの優遇政策を実施しているという。
 これまでに、同省全体では、19の風力発電プロジェクトが投資を登記している。一方、同省における風力発電の発展を困難にする問題としては、まさに人材の育成が挙げられる。ベトナム全体を見てもビントゥアン省だけを見ても、未だ風力発電を専門にした技術幹部育成の施設は無いに等しく、多くのプロジェクトには海外の専門家を雇う必要がある。

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( 翻訳者:仁比祥大、森本真由 )
( 記事ID:3076 )