米市場、供給過剰により停滞状況に陥る
2016年11月28日付 VietnamPlus 紙
ハウザン省での輸出米の荷役
農業・農村開発省の情報によると、11月の米の輸出状況は、大口の米輸入が少なかったため、依然として閉塞しているという。国内の多くの米輸出企業は、米市場が、停滞、供給過剰という状況に連続して陥ったため、経営目標に達することができなかった。
具体的には、11月の米輸出量は35万3,000トンで、輸出額は1億5,600万ドルに及ぶ見通しだ。これにより、この11か月の米の輸出量は454万トン、輸出額は20億ドルに達する見込みとなり、2015年の同期と比較すると輸出量は25%減、輸出額は20.3%となる。
2016年10か月の輸出米の価格の平均は1トンあたり450ドルであり、前年と比較すると5.6%上昇している。しかし、ベトナムの米の主な輸出先や可能性がある輸出先の多くの市場で、著しく減少した。
たとえば、中国はベトナムの米輸出において可能性がある、主な市場とみなされている。しかし、正規ルートの輸入割り当ての上限に既に達してしまった。2016年の10か月の米輸出状況をみると、輸出量は151万トンで輸出額は6億7,870万ドルであった。これは前年同期と比較すると、輸出量は22.5%減、輸出額は13.7%減となっている。
[前年]同期と比較すると、各市場のベトナムからの米の輸入額は、大幅に減っている。例えば、フィリピン(61.6%減)、マレーシア(51.5%減)、シンガポール(34.1%減)、コートジボワール(29.1%減)、アメリカ(28.3%減)、香港(7.7%減)などである。
その傍らで、国内の米市場は大きく変動している。地方の供給システムの価格によると、アンザン省を含むメコンデルタ各省のIR種のもみの価格は1キロ当たり300ドン[訳注:およそ1円50銭]減少し、1キロあたり4,500ドン[およそ22円81銭]から1キロあたり4,200ドン[およそ21円30銭]に下がった。高品質のOM種は安定して1キロ当たり4,700ドン[およそ23円80銭]を保っている。
一方、バックリェウ省では、省の食糧会社がもみを買い上げる値段がやや上昇している。OM5451という種類では、1キロ当たり5,600ドン[およそ28円40銭]から5,700ドン[およそ28円90銭]に値上がりしている(乾燥籾米)。OM4900という種類では、1キロ当たり5,700ドン[およそ28円90銭]から5,800ドン[およそ29円40銭]に値上がりしている(乾燥籾米)。
キエンザン省では、消費需要が再び増加したことにより、もみの価格が急速に上昇し続けている。平均的なうるち米は1キロ当たり4,400ドン[およそ22円30銭]から5,200ドン[およそ26円40銭]と800ドン[およそ4円60銭]の急速な値上がりをしている。長粒種もみは1キロ当たり5,500ドン[およそ27円90銭]から5,900ドン[およそ29円90銭]と400ドン[およそ2円]の値上がりをしている。ビンロン省では、IR50404という種類の乾燥籾米の価格は、1キロ当たり5,000ドン[およそ25円30銭]の水準から変動がない。
栽培分野の代表によると、ひと月の間に、北部の省では、栽培分野は秋期の稲[二期作で晩秋に収穫する稲]を全て収穫する作業と、冬期の農作物の種まきと苗の定植に集中すると同時に、計画通りの全国の冬春作の種まきと苗の定植のために必要な環境を整備しているという。
北部の各省では、今年の秋期の稲の作付面積は115万3,000ヘクタールに過ぎず、2015年の秋期の稲116万7,000ヘクタールと比較すると、1万4,000ヘクタール(1.2%相当)減少している。そして、全ての省で減少している。作付面積の減少の原因は、農期初めの干ばつと水不足が、各省の広大な面積において耕作を不可能にしたことによる(カオバン省、タインホア省)。そして、主に道路や用水路の建設、他の公共施設の建設工事(ハノイ、ナムディン省、ニンビン省、タインホア省等)いった土地利用目的の変更も作付面積の減少の原因になっている。
その傍らで、異常気象(農期の初めの日照り、暴風雨が引き起こした浸水)により、全ての地域で秋期の稲の生産効率の見積もりは1ヘクタール当たり49.8ター[1ターは約100㎏]で、昨年の秋期の稲と比較すると1ヘクタール当たり0.3ター減少しており、生産量は578万トンと見積もられ、約7万トン(1.2%)が昨年同期と比較して減少している。
南部の各省では、干ばつと塩害により、南部の秋期の稲の作付面積は68万6,000ヘクタールに過ぎず、7万1,000ヘクタール減少している。メコンデルタ各省で主に減少した原因としては、塩害と農期の[構造]転換が挙げられる。
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( 翻訳者:仁比祥大、橋本実穂 )
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