ハノイ市、魚の大量死現象を引き起こした4つの原因を発表
2016年12月13日付 VietnamPlus 紙
西湖で死んだ魚を拾い集める環境衛生作業員
最近のハノイ市のいくつかの湖における魚の大量死の状況、特に10月初めに入った時点で、西湖で死んだ魚の量がおよそ200トンに達したことに関し、ハノイ市人民委員会はこの現象を引き起こした4つの主な原因を正式に発表した。
第一の原因は、各関係機関の確認では、ハノイのほとんどの湖は調整池でいまだに排水が流れ込み湖水の再汚染を引き起こしていることによる。
第二に、気候が変化して水中の酸素不足を誘発しDOの含有量が減少したことによる(DOとは水生生物の呼吸に不可欠な、水中溶存酸素の量のことである)。
第三に、依然として住民が湖に違法に排水していることによる。
第四に、ビジネスのための魚の養殖や放流を許可したことが、湖の環境に直接的な影響を及ぼしている。
ハノイ市人民委員会によると、ハノイには現在117を超える湖沼があるが、多数が排水、ヘドロ、底泥によって汚染されている。特に、湖に流れ込む排水の量は、各湖の自浄能力を超えており、有機物、油、重金属類、微生物による汚染を引き起こしている。
この他、それぞれの湖周辺には常に多くの店があり、環境衛生の悪化を引き起こしている。多くの場所で、湖へのごみ捨てや廃棄物の投棄がかなり広く行われており、湖面の面積の縮小と環境汚染を招いている。
ハノイ環境資源観測センターにより実施された市内のいくつかの湖での観測結果は、2011年から2016年の段階で、市内各地域の湖の水質は既に汚染されており現在も汚染されている。ほとんどの含有物の数値が許容された基準を超えている。
注目に値する点として、2011年から2015年と2016年の年初から3か月までの段階で、水質を観測・分析するサンプルを得るために選ばれた湖すべての中で、ザップバット湖とバンクアン湖の水質が最も悪かった。より良い水質だった湖は、タインニャン第1湖、タインニャン第2B湖、サーダン湖である。
さらに、観測結果によると、鉄が許容量の範囲内にある以外は残りの数値はすべて基準を超えていた。2015年から2016年の段階で鉱物油は2012年から2013年の段階よりも大きく増加しており何度も基準を超えている。
この状況を克服するために市は2016年、ハノイ排水一人有限責任会社に地域の58か所の湖でドイツの技術のレドキシー製品による汚染処理を実施するよう指導した。そして、各湖の水質改善のためにこのモデル事業を拡大していく。
ハノイの各関係機関と管理を委託された組織は湖周辺の[店など]経営組織に対する排水処理の監査、チェックを強化する。汚染処理を成功した湖においては水質を維持する。湖の改修プロジェクトを推進する(排水システムの改修、排水を集め川や湖に流れ込む水から分離させることを含む)。自動観測所を設置し、数か所の湖(ホアンキエム湖、西湖)での水質の監視を行う。市の予算を含めたすべての手段を動員すると共に、社会化、川・湖の水の汚染処理のための海外からの投資の呼びかけも行う。
特にハノイ市は、湖の環境保護と市全体の環境保護に関して、湖周辺で生活するコミュニティの認識を高めるための広報活動に力を入れる予定だ。
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( 翻訳者:橋本実穂 )
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