宗教のあらゆる力を発揮させ国の建設と発展に貢献する
2016年12月19日付 VietnamPlus 紙
政府首相と各宗教組織の会議に出席するグエン・スアン・フック首相
政府首相と各宗教組織の会議に出席するグエン・スアン・フック首相

 宗教の信者である同胞の思いや願い、建議や要請を聴取し、宗教・信仰に関する法律をより良く、効果的にすることを目指し、12月19日午前グエン・スアン・フック首相とチュオン・ホア・ビン副首相は、ホーチミン市で、各宗教組織と政府首相の会議を主催した。
 ディン・ラー・タン政治局員兼ホーチミン市党委員会書記、ベトナム祖国戦線中央委員会、各中央省庁、委員会の幹部指導者、全国の省と都市の各宗教組織を代表する高位の聖職者・宗教従事者55人が出席した。
 政府宗教委員会の統計によると、現在、39の宗教組織と1つの修行法門[訳者注:チエウミンカオダイ法門]に対して、国家が既に公認し、活動登録書を発給した。それら信徒の合計は2,400万人以上であり、ベトナム全人口の27%を占める。聖職者はおよそ5万3,000人、宗教従事者は133万7,000人、礼拝施設は2万8,000か所である。
 建設的で、人民へのサービスをより良く行うことができる政府を構築し、祖国全体の発展のために各宗教の役割を発揮するという精神の下、会議では、各宗教聖職者の真情のこもった責任ある意見や発表が確認された。また、国の発展の強化と人民の生活の向上にとって重要な問題に関して党・国家に対する提案、特に宗教・信仰に関する法律・政策の実施における提案も確認された。
 会議に出席した各宗教組織を代表する聖職者、宗教従事者は皆、「ベトナム国内で発生した宗教であろうと派生した宗教であろうと、どの地域の宗教であろうと、どの宗教も党の路線・政策や国家の法律・政策を良好に執行する」と強調した。
 それぞれの宗教組織は、それぞれ独自の方向性や道理の実践の方針をもつが、皆に共通している方針は、「良い生活と良い宗教」を生きるというものであり、国家と緊密に共に歩んでいる。
 各宗教組織は、文化的伝統の価値を維持し高め、豊かにすることに貢献し、人文的価値と道徳をもたらして、社会生活に前向きな影響を与えた。各宗教組織は、党の政策・路線、国家の政策・法律を生活に浸透させることに貢献する重要な伝達手段である。
 多くの宗教組織の代表者は、さきの国会で可決された宗教・信仰に関する法律を高く評価した。そして、早期に生活に適用するためにこの法律の各施行要綱を早期に交付するように中央部門の各委員会に指示するよう、政府に要請した。
 会議での発表で、政府のグエン・スアン・フック首相は、「民族独立を得、祖国の建設と防衛を行う革命を進める中で、我が党と国家は常に一貫して、人民の宗教・信仰の自由の権利を尊重し保障するという考え方を認めてきた。そして、民族大団結を構築し、祖国の建設と防衛に役立てるために、民族団結政策を実施してきた」と明言した。
 首相は、「これまで党と国家から関心を向けられて、宗教・信仰に関する各政策・法律は、各関係機関によって厳正に実施され、憲法と法律の規定に従って人民の宗教・信仰の自由の権利が保障されてきた。特に宗教・信仰法が公布されてからだ」と評価した。
 首相は、「これまで、各教室、慈善医療活動、社会支援、孤児や孤独な高齢者の養護、もしくは居住地での文化的生活構築キャンペーンや地域の治安維持キャンペーンなどといった社会生活の安全活動における各宗教の同胞の典型的なモデルや模範は、各宗教の社会に対する責任や国の建設と発展への実際的な貢献を示している」とした。
 客観的そして主観的に宗教活動の困難、試練について率直に指摘し、首相は「社会経済条件や生活環境について多くの困難があり、システム・政策・法律・実施においても様々な困難がある。各関係機関と各宗教組織との間での相互理解がまだ深くないため、認識についての意見の相違があることによる困難もある。どこかでは、悪い勢力にそそのかされたり、扇動されたりすることまである」と述べた。
 首相は、出席した聖職者・宗教従事者に対し、自身の崇高な重責を以って引き続き模範となり、[他の]聖職者・宗教従事者・信徒が国家の政策・法律を遵守し、社会経済発展に関する共通の各キャンペーンに積極的に呼応し、人民の物質的精神的生活をケアするよう働きかけることを丁重に要請した。
「我々は、皆ベトナム人であり、皆ホンラックの子孫[訳者注: ホンラックの漢字表記は「鴻貉」。 神話の時代である鴻貉の時代に涇陽王が洞庭君の娘・神龍をめとり、生まれたのがラック・ロン・クアン(貉龍君)。そのラック・ロン・クアンの子孫の意]である。我々には民族に対する共通の責任があるはずだ。共に手を携えて国を建設しよう」と首相は呼びかけた。
 その精神の上で、首相は、各聖職者が国家の各関係機関と緊密に連携し、建設的で善意があり客観的な精神で共に困難や障害を解決し、法の支配を行い、すべての人の宗教・信仰の自由の権利を保障することを求めた。
 「我々は、憲法と法律に従って生活し、仕事を行う。そのため、法律の違反行為や異端迷信活動のための宗教・信仰の利用、利益の追求、人民の分断・各民族の分断の扇動、治安のかく乱、破壊活動によって国家に抵抗する動きの利用、発展と国際統合の推進の過程でのベトナムに対する妨害と、断固として戦い阻止しなければならない」とグエン・スアン・フック首相は要請した。
 会議で、首相は、関係する各省、機関や地方行政レベルの党委員会が、引き続き社会経済の発展と、人民、特に宗教の同胞の地域の人民の物質的精神的生活の向上をケアするよう求めた。
 党、国家の宗教・信仰政策を貫徹し一貫して施行し、各宗教活動が民族と共に歩む方向で、宗教を信じる同胞の愛国の精神と民族独立を防衛する意識を高める。それは、民が豊かになり国が強く、民主的に、公平で文明的になり、新しい状況における祖国の建設と防衛に貢献するという目標のためである。
 これに続いて、社会生活の中で各宗教の文化的価値や人文的で良好な道徳、博愛を発揮させる。そして、ベトナムの民族文化を豊富にし、高め、国を日増しに豊かで強くなるよう建設し発展させるため、研究・科学技術の応用・労働生産の中で、ベトナム人全体そして特に宗教の同胞の知恵の力と想像力を発揮させる。
 祖国が再び急成長し持続可能な発展をするための原動力を追加する必要があることを確認した上で、首相は、その原動力は、体制の刷新と人民が主となる権利とすべての人の宗教・信仰の自由の権利を強く発揮することからもたらされなければならないという。日増しに豊かで強くなるベトナムの建設に貢献するためである。
 「宗教の各力を発揮させ、それが社会の中で広がる力を作り出し、民族と緊密で共に歩む良い生活・良い宗教の文明的な生活習慣を構築し、国の建設と発展における総合力の強い力を作り出す」と首相は明確に掲げた。

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( 翻訳者:窪田真人 )
( 記事ID:3200 )