在日ベトナム人コミュニティ、ニャット・リンちゃんを痛切な思いで見送る
2017年04月01日付 VietnamPlus 紙
出所:産経新聞より
日本の千葉県松戸市の葬儀場で3月31日、ベトナム人の少女レェ・ティ・ニャット・リンちゃん(9)のお別れ会が親族や友人、日本に暮らすベトナム人コミュニティの人々によって涙と悲しみに包まれながら行われた。
雨が降る中、不運な少女に最後の別れを告げるため500人近くがお別れ会に出席した。
産経新聞の記者の説明によると、祭壇には白やピンク色の花と共にリンゴやイチゴなどの果物が供えられていたという。祭壇の中心には無邪気な瞳で無垢な笑みを浮かべたニャット・リンちゃんの写真があった。
やつれた表情に憔悴しきった様子のリンちゃんの父親のレ・アイン・ハオ氏は、参列者に感謝の言葉を述べ、声を詰まらせた。
家族とは知り合いではないがお別れ会に参列したベトナム人女性(23)は産経新聞の記者にこう語った。
「リンちゃんの弟が、 “おねえさんはどこ?”と聞いていました。 あの子はまだ姉を亡くしたことが分からないのです。リンちゃんの幼い弟の無垢なその質問に、私たちは心がえぐられるような気がしました」
僧侶のティック・タム・チーはニャット・リンちゃんの戒名を “妙安”と定めた。
戒名の意味を「妙安とは "安らかで、素晴らしい”という意味だ」と僧侶はベトナム語と日本語の両方で説明したという。
ニャット・リンちゃんの父親の友人の一人(45)の悲しい様子で次のように言った。
「つい3年前、私の娘はリンちゃんと遊ぶ機会があった。今両親になんと声をかけたらよいかわからない」
3月24日の朝、ニャット・リンちゃんはいつものように学校へ行くために松戸市にある家を出た直後、突然行方不明になった。
3月26日午前6時45分に、自宅からおよそ10キロ離れた、我孫子市内の排水路の一つで発見された。
ニャット・リンちゃんの死は、日本の世論に衝撃を与え、日本国内のベトナム人コミュニティを悲しませ憤らせた。
遺体の司法解剖の結果によると、頭に傷があり首に絞められた痕があったほか、リンちゃんの遺体にはまた、手首に押さえつけられたような痕が一つと、全身に多くのひっかき傷があったという。
捜査当局の最新の見方では、凶悪犯人は地元に土地勘のある人物である可能性があるという。
JNNチャンネルのインタビューで、高齢のボランティアが語った。「少女は人通りの少ない近道で凶悪犯人に襲われ、連れ去られた可能性がある。もし地形や道に詳しい人でなければ、その場所を車で通ることはできないだろう」
ベトナムと日本の当局は早急に凶悪犯人を明らかにするために積極的に協力して捜査している。
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( 翻訳者:高橋和佳子、森葵 )
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