世銀「大気汚染による死亡は、数百億ドルの被害をもたらしている」
2017年05月03日付 VietnamPlus 紙


 「私は、一人の大使であり一人の父親でもある。どの父母とも同じように、私は自分の子供たちの将来をとても気に掛けている。日頃、もし外気の状態が良くないのであれば、発達中の肺を守るため、子供たちを家にとどめておく」
 5月3日午後、ハノイにおいて、大気の質、特に危険な種類の大気の質について地域社会の認識を高める目的で、大気の質に関するディスカッションが開催された。ディスカッションの中で、テッド・オシウス駐ベトナム米国大使は、上記のメッセージを述べた。
 ディスカッションにおいて、オシウス大使は、世界銀行が、大気汚染は健康を最も脅かす汚染形態であり、特に子供と老人を早期死亡に至らせしめる2番目の原因であると認定したと述べた。
 「私は運よく、家庭に空気フィルターがあるが、多くの家庭はまだ空気フィルターを持っていないことも知っている。喜ばしいことに我々には希望がある。なぜならば、現在、世界中の多くの国と都市が、大気汚染の度合いを減少させてきているからである」オシウス大使はこのように述べた。
 オシウス大使はまた、米越関係は、ベトナムで生活する全ての人々、特に肺が発達中の若い世代のため、大気を浄化するため互いに連携しながら、発展し続けるとの確信を述べた。
 2013年の世界の病気の割合の研究によると、汚染された大気を吸い込むことによって、心臓病、脳梗塞、肺がん、慢性気管支炎のみならず、衰弱を起こし、また死を招く危険性も増すと、駐ベトナム米国大使館は公表した。
 大気汚染は世界中に多くの死を招くものであり、2013年には10人に1人が亡くなっている。汚染物質の中で、粒子状のもの、特に直径が2.5ミクロン以下のものは健康に最も影響を及ぼし、次にオゾン層にも影響をもたらす。
 さらに、2016年の世界銀行のある研究は、大気汚染による死亡の影響が及ぼした世界の社会福祉における総被害は、約5兆ドル以上にも上ることを示した。ベトナムでは、2013年の大気汚染による被害の合計は238億ドル、つまり国のGDPのおよそ5.2%に上ると推定される。
 2015年4月、米国大使館は、ハノイの大使館建物の屋根に大気の質を計測する機器を設置し、また、2016年2月にはホーチミン市においてアメリカ領事館建物の屋根に独自の計測機器を設置した。

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( 翻訳者:佐々木健眞 )
( 記事ID:3444 )