ソックチャン省の収穫シーズン初めのドリアンは、生産性下がるも高い収益を上げる
2017年05月18日付 VietnamPlus 紙
たわわに実をつけて収穫の日を迎えるドリアンの木
ソックチャン省における今年のドリアンの生産性は例年と比較して低下したものの、収穫シーズン初めのドリアンの価格が高く、農家は依然として利益を得ている。300ヘクタール近くとソックチャン省で最大のドリアン栽培面積を占めるケーサック県では、地域の農家がドリアンを分散して仲買人に販売した。バーチン社におけるドリアンの買い入れ価格は1キロあたり4万5000ドンから5万ドンの間で変動しており、これは2016年の同時期よりも1キロあたり1万ドン高い金額だ。
スアンホア社においては、果樹園でのドリアン販売は1キロあたり3万3500ドンで、去年よりも1キロあたりおよそ7500ドン高い。
ケーサック県バーチン社のレ・ヴァン・ヴィエット氏の家族は1ヘクタールで300株のドリアンを栽培することが出来る。度々分散して植えたためまだ果樹園全体の収穫は終わっていないが、毎年、彼の家族はドリアンの果樹園から1億5000万のドンの収益を上げている。
ヴィエット氏はこう述べている。「[私の]家族は気候の変化を注意深く観察し、果樹園の木のケアを良く行っているため、ドリアンの生産性はこれまで何年もの間かなり安定している。[今年は]減りはしたがたいした減少ではない」
ドリアン栽培には辛抱強さだけが必要で、[それができれば]およそ20年収穫ができる。現在、1キロあたり5万ドンでドリアンを販売する農家がある。その価格なら大きな利益となる見込みだ。
収穫初めのドリアンの価格が上昇したのは、2015年~2016年にかけての歴史的な乾季の干ばつと塩害の影響によるものだ。ケーサック県のアンラックタイ社やアンラックトン社、フォンナム社、ニョンミー社などにおけるドリアン栽培地の多くが影響を受け、果樹も被害を受け、まだ回復できていない。
それにより、ドリアン果樹園の生産性と生産量が減少した一方で、市場の需要が高いことがドリアンの価格を上昇させた。
ソックチャン省の農業部門によると、ドリアンの価格は端午節(陰暦5月5日)まで上がり続け、その後下がりはするが大きくは下がらない見込みだ。
ソックチャン省ケーサック県バーティン社のタイロックフルーツ協同組合には、24ヘクタールほどのドリアン果樹園に対し13人のメンバーがいる。
干ばつや塩害の影響によって、協同組合の5ヘクタール以上のドリアンが、重大な影響を受け、依然として回復できておらず、生産性は70%ほど悪化した。今年のドリアンの季節、人々は、生産性[の低下]を補うために値段が高水準であることを望んでいる。
協同組合のグエン・ホアン・アイン組合長によると、「2015年から2016年の乾季は、海からの潮の流入が速く、多くの果樹園農家は対応が間に合わなかった。多くの果樹園が既に灌漑で水を引き入れてしまっていたため塩水が浸入してしまい、ドリアンは全部死んでしまった」とのことだ。
「その前に水を引き入れていなかった農家では、干ばつと塩害で葉が焼けたり根腐れを起こしたりした。干ばつや塩害の被害を受けた小さい木は回復することができたが、大きな木は、根の部分がまだ影響を受けており、ドリアンの生産性に影響をしている」とアイン組合長は語った。
さらに、ドリアンの木には良く生じる病気がある。特にカミキリムシ科の甲虫による病気と疫病菌による病気である。
現在、農民は、木の幹の部分のこれら各種の病気の処理を既に主体的に行うことはできている。しかし、特に根の部分の疫病菌による病気については、農民はまだ対応の方法が分からず、ドリアン栽培農家の人々は懸念している。
ソックチャン省ケーサック県農業改良ステーション所長のグエン・ホアン・ニュ氏は、「農業部門は現在、カントー大学や南部果樹研究所と連携し、ドリアン栽培農家のための早咲きの花や逆シーズンの開花の処理や干ばつ・塩害対策、そして疫病菌による病気の管理についての技術研修を日常的に行っている」と説明した。
現在、疫病菌による病気になった木の多くは、良い状態になってきており、地方がこの病気を管理できる方向へ向かっている。
ドリアンの木は「難しい」木だ。栽培は難しいが、経済的価値が安定しており、異常に価格が下落することが少ない。そのため、ソックチャン省の多くの農家が[経済]効果の劣った果樹からドリアンへと栽培作物を転換している。
「今後、ケーサック県の有機物が多い地域では、ドリアン栽培面積を拡大させる見通しだ。それらの地域とは、バーチン社、チンフー社、スアンホア社だ」とニュ氏は言い添えた。
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( 翻訳者:河合摩南 )
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