タンソンニャット空港の拡張を目的とした、ゴルフ場の157ヘクタールの土地の収用問題が現在、世間や専門家のみならず、国会の議場でも議論のテーマとなっている。
　６月13日午前の国会の審議の合間にもこの問題が話題になり、国会議員らは、タンソンニャット空港拡張のためには、ゴルフ場を収用することは不可欠であるとの意見を述べていた。
　レ・タイン・ヴァン議員（カマウ省選出）によると、多くの専門家は、オーストラリアや日本のような国での国際線ターミナルの実際の状況に基づき、長さ2.6キロの滑走路を１本追加するにはゴルフ場の面積の一部を収用することはあり得るとしている。　
　専門家らの議論によると、ゴルフ場の収用は、利用客を増やすための空港の拡張だけでなく、交通渋滞の解決にもつながるという。
　レ・タイン・ヴァン議員は、「私は多くの意見を読みましたが、専門家の議論を信頼しています。なぜならば、彼らは、客観的で公正な科学者達だからです」と述べた。
　ゴルフ場側に滑走路を増設することに多くの異なる情報があり、意見がまとまっていない中、レ・タイン・ヴァン議員は、「政府は、人々の賛同を得られ、オープンで透明性があり、そして、ホーチミン市をはじめ全国の人民の要望に応えられる決定が下せるよう、専門家から意見を聞く機会を設ける必要がある」との考えを示した。
　グエン・ドゥック・キエン議員（ソクチャン省選出）は、上記の意見に賛同し、タンソンニャット空港を拡張するため、ゴルフ場の収用案を支持した。
　マイ・ティエン・ズン官房長官・国務大臣は、この件に関し、「タンソンニャット空港は確かに既に過密状態にある。たとえロンタイン空港の建設案件が展開されたとしても、ベトナムを訪れる旅行客は年30％以上の割合で増加しているため、タンソンニャット空港の拡張は検討していかなければならない」と説明している。
　マイ・ティエン・ズン官房長官は、「首相は、この問題に大きな関心を寄せていて、時間と資産を節約し、土地を有効に活用し、社会に利益をもたらすためにも、最も客観的な案が選定できるよう、独立した調査が行える海外のコンサルタントに依頼することにも同意した」と述べた。
　タンソンニャット空港の渋滞と過密を解消するためには、コンサルタントの結果が出て、もし空港をゴルフ場側に拡張する必要があるとなれば、ゴルフ場を収用し、建造物の取り壊しの必要があれば、取り壊しが行われる。すべては空港の拡張、発展のために優先される。

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（ 翻訳者:森本悠太 ）
（ 記事ID:3610 )