ベトナムの野菜果物の輸出がこの9か月で急増
2017年10月11日付 VietnamPlus 紙
スーパーマーケットで売られている野菜果物
スーパーマーケットで売られている野菜果物

 生鮮野菜果物はここ数年、数十億ドル(USD)の売り上げをもって、ベトナムに大きな価値をもたらしている輸出品目である。アメリカ、オーストラリア、日本などの大きな輸出市場だけでなく、欧州連合(EU)も今後ベトナムの輸出額増大に寄与するポテンシャルを秘めた市場だと評価されている。

   ポテンシャルに満ちた大きな市場

 欧州貿易政策・投資支援(EU-MUTRAP)プロジェクトとベトナム衛生植物検疫(SPS)事務所が共催で10月11日にハノイで開いたシンポジウム「EUへ輸出するベトナムの生鮮野菜果物市場の維持と拡大」での情報によれば、ベトナム野菜果物協会代表は、ベトナムの野菜果物輸出量は最近急増している、と明らかにした。
 2016年に野菜果物の輸出額が24億ドルに達し、2015年と比べて33.6%増加したとするならば、2017年のわずか9か月で、輸出額は26億ドルに達し、前年同期と比べて44.2%増加した。
 特に、2016年には野菜果物品目は24億ドルの金額に達し、2015年と比べて31.2%(訳注:原文ママ)増加し、初めて米の輸出額(22億ドル)を上回った。注目すべきは、野菜果物の輸出はコーヒーと同程度の伸び率であり、ゴム、お茶、カシューナッツなどの他の主力商品をはるかに上回っていることである。
 アメリカ、日本、韓国の市場において輸出が好調なだけではなく、欧州連合(EU)はベトナムの野菜果物輸出にとって大きくポテンシャルを秘めた市場であり、2016年の輸出額が9400万ドル近くに達し、2015年と比較すると22.1%増加した、とベトナム野菜果物協会の総書記グエン・ヒュー・ダット氏は明らかにした。
 しかしEUは厳しい市場であり、EUへ輸出する際、食品衛生安全基準を満たすために、ダット氏が提案しているのは、ベトナムの各企業にアメリカ、日本、韓国へ輸出の際と同様に、原材料を入念に準備し、厳格な品質検査のプロセスを守ることの必要性である。  
 「EU市場が生ぬるいものだと思っているなら、この市場での発展は難しいだろう」とグエン・ヒュー・ダット氏は語っている。
 
   8か月のベトナムの野菜果物の輸入についてのグラフ

タイ・・・・・・・6億1800万米ドル
中国・・・・・・・1億6000万米ドル
アメリカ・・・・・6000万米ドル
オーストラリア・・4100万米ドル
ニュージーランド:2450万米ドル
ミャンマー・・・・2370万米ドル

 EU市場へ輸出をするために、EU-MUTRAPプロジェクトの国際コンサルタントであるルジェロ・マロッシ氏もこの市場に対する注意を喚起している。植物を守る薬品の残量の問題から最終製品の品質の問題まで、いずれも綿密な検査がなされなければならないとしている。
 同専門家は、食品の安全を保証し環境への被害を避けるために、EUは幾つかの化学物質の使用を制限しており、輸入製品は正式な検査に合格しなければならない、と述べている。
 具体的には、EUは数種類の汚染物質に関する上限を設定している。特に、現在では野菜果物類はEUによって書類や品物の身元の審査、商品の現物の検査がされている。 
 「再犯で、特定の産品が特定の国の起源であった場合には、EUはより高い水準での検査を進める決定をするか、緊急措置を講じる。検査はEUでの輸入とマーケッティングの全ての段階で実施することもありうる」とルジェロ・マロッシ氏は明らかにしている。

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( 翻訳者:片方明、グエン・ティ・ロアン、橋本実穂 )
( 記事ID:3774 )