清算の遅れが、ODAプロジェクト展開時の障壁
2017年10月18日付 VietnamPlus 紙
ベトナムにおける政府開発援助(ODA)の展開に際し、プロジェクトにおける清算の遅れや、ODAプロジェクトに関連した手続きの実施における遅れ、区画整理の遅れの問題は、現在取り除く必要がある障壁となっている。
これは、JICAにより10月18日に開催された2017年度の協力の結果とアプローチ方法に関する情報交換記者会見で、JICAベトナム事務所長である藤田安男氏が述べた情報である。
藤田氏によると、日本がベトナム政府に支援してきているODAは国家の建設と開発に関する重要な数々の問題を解決し、同時に政府の重点政策の実現を支援してきた。
2017年度上半期(2017年4月1日から2017年9月30日)で、ODAの資金を用いたプロジェクトは効果的に展開され、ベトナムにとって堅実な多くの成果をもたらした。その典型が、ODAが資金源となる部分の南北高速道路の建設プロジェクトが開通を果たしたことや、POLYVAC社にワクチン生産技術を移転する技術協力プロジェクトである。
その他に、調達についてのデータによると、ベトナムの各社もまた、ODA借入プロジェクトの多くの契約を落札した。それに加えて、日本の会社からベトナムの会社に向けた技術移転の活動もある。
また藤田氏はこう述べている。積極的な効果を達成することは出来たものの、プロジェクトの実施展開過程で、ベトナムのプログラムはある一定の支障をきたす。具体的には、各ODAプロジェクトの清算やプロジェクトに関する手続きの実施の遅れ、区画整理の問題などである。
その他、ベトナム政府機関側の手続き承認過程での遅れや区画整理の遅れが未だに残っている。
藤田氏はまた、清算が遅いという問題は持続的な経済発展に悪影響を引き起こしかねず、外国の投資家のベトナム投資のインセンティブを減少させると述べた。
JICAはベトナム政府の債務を限定しようとする努力を高く評価している。ベトナムの債務の借入項目、未払い金の数字や債務清算の状況からは、ODAの借款が債務増加の主たる要因ではないことがわかる。
日本のODA案件が順調に迅速に、望み通りの結果が出せるよう行われるために、JICAはベトナム政府に対して、借款資本に対する財源配分や手続き簡略化に関して迅速に決定を下せるよう各手続きを引き続き点検するよう要求した。
今後JICAは引き続きベトナム政府とのより高いレベルでの協力に尽力し、優先度の高い案件の立案、効果的なプロジェクト展開の実現、民間セクターからの資金の利用、日本企業からの投資促進などの課題について対話を進めていきたい方針だ。
2017年度上半期で、JICAは引き続き、成長促進と競争力強化、脆弱性の問題への対処、管理能力の強化という要の三領域に集中した開発協力プロジェクトの実施を進める。
同じく2017年上半期、新規案件で締結されたODA借款総額は約618億円だ。すでに支払われた総額は512億円にのぼる。
上半期、無償資金協力で新しく締結された総額18億円の案件が1つある。
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( 翻訳者:河合摩南、嘉田浩 )
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