交通渋滞解消のための授業時間、就業時間の変更:都市だけで実験すべきで、大規模にやるべきではない
2017年10月31日付 VietnamPlus 紙
急増する車両は多くの通りにおけるハノイの交通をほとんど麻痺させている。特にラッシュアワー。
授業時間、就業時間を変更する案に関連して、本日(10月31日)午後の第14期第4回国会において懇談がおこなわれ、各国会議員によると、これは理にかなった案だが、具体的な研究、考察の評価が必要であり、またいくつかの発展した都市のみに展開すべきで、一斉に大きな規模で実施するべきではないとされた。
ハノイ市選出のホアン・ヴァン・クオン議員によると、現在のような7時30分から17時までという時間の枠組みを、8時30分から17時までに変更することが提案されている。その代り昼休みは従来の2時間半と比べて1時間のみになるが、現在は大多数の人が工業化社会に暮らしているので、朝遅く出勤することは交通渋滞を減らすことができるため、合理的である。
「もし人口が多く発展した都市におけるすべての授業時間、就業時間を同時刻に集めてしまうと、迂闊にも交通渋滞を引き起こすだろう。したがって、授業時間、就業時間を互いにずらさなければならない」と、クオン氏は分析した。
クオン氏によると、世界各地の工業先進国の発展レベルは異なり、よってベトナムでは、それぞれの場の条件を考慮し、それに従って変更すべきである。たとえば、大学は授業時間を変更することができるが、国の行政機関は就業時間を変更するべきではない、なぜならこれは公民への公共サービス事業を行う時間だからである。事業行政公務機関のような他の部署は、適切な時間を選択することができる。
「この案は発展した都市にしか適合しない、すぐ一斉に大規模展開するのではなく、徐々に拡大していくべきである」と、この国会議員は評価した。
もしこの案が実現すれば、人々の生活習慣にとても大きな影響を与えるということへの返答として、クオン氏は、この問題は大変だとか障害があるといったことではなく、最も難しいのはインフラ条件であるとの観点を示した。
この観点に同意して、ズオン・チュン・クオック議員(ドンナイ省選出)は、これは1つの問題提起の方法であるが、科学的に計算し、天気から交通インフラ、心理的要素、人々の往来の需要まで研究する必要がある、なぜなら就業時間、授業時間は子弟の通学の需要や、家族の生活習慣に関係しているからだ、と強調した。
交通渋滞を防ぐために授業時間、就業時間を変更するという意見に言及して、クオック氏は、通学における往来の需要を減らすため、テクノロジーの時代、オンライン学習を完全に可能にすることで、往来を制限するという方法も視野に入れるべきであると述べた。
「ただの有言不実行では浪費になるばかりでなく、変化への適応姿勢まで失われていく。我が国は第4次産業革命へ向かう準備ができているのかという問いを投げかけなければならない。世界の各国は随分前からその方法をもっているが、我が国は未だに昔のままのようだ」と、クオック氏は分析した。
何人かの国会議員は、地方における授業時間、就業時間の変更は、省の人民評議会がこの案を通過、実現させることで完全に展開され得るという。
都市における交通渋滞を減らすという課題を解決する方策の一つとして実施展開するために、授業時間、就業時間を変更するという案は、全国二大都市のハノイとホーチミンによって過去の数年にわたり議論され、言及されてきた。
これに先立つ10月31日午前には、国会議員のグエン・ヴァン・カイン氏(ビンディン省)が、授業時間、就業時間を調整する案を提出していた。カイン議員曰く、現在、全国の就業時間は7時30分から17時まで、昼休みの時間は1.5時間から2時間である。しかし、氏によれば、政府は現在の就業時間が最適かどうか研究する必要がある。
氏は、就業時間を8時30分に始まって17時に終わるようにし、昼休みの時間は1時間とする、生産業については国営以外の企業は、各自でそれぞれの経営条件に適合する就業時間を決定すればよい、と考えている。
氏によれば、上の時間枠組みによって、家族の誰もが通学や通勤のために充分な時間を確保でき、渋滞を引き起こさず、時間と費用の節約になる。しかし、氏はまた、上のような変更には個人から企業に至るまでの意見を充分に取り入れ、影響を充分に評価し効果を算出する必要がある、と注意を促した。
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( 翻訳者:岩切南 )
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