十月革命:ロシア-ベトナム関係の基礎
2017年11月10日付 VietnamPlus 紙
1917年11月7日明け方、蜂起軍がペトログラードの冬宮を攻撃した(写真:ベトナム通信社の資料)
ロシア十月革命100年記念とロシア-ベトナム間の関係強化のための活動が引き続き行われている。11月9日、首都モスクワのロシア歴史協会の事務所で、「 1917年ロシア革命とベトナム民族解放のための戦い」という国際ワークショップが行われた。
ワークショップには、歴史、ベトナム・東アジア研究、ロシア-ベトナム関係に関する、ロシア一流の科学者が集まったほか、ベトナム国家記録アーカイブス局、ベトナム内務省の代表団もワークショップに参加し、スピーチした。
21世紀初頭、現代ロシアとベトナム間の関係の新しい背景の中で開催されたこの会議には、新たな発展への原動力がある。ロシアは、東南アジアにおける新政策を設定した時に既に、ベトナムの役割を、地政学的・経済的に重要なこの[東南アジア]地域に入るための扉であると位置づけている。ベトナムをはじめとするインドシナ半島の各国とロシアとの関係の歴史の経験を振り返ることは、新しい実際的な意義がある。
ワークショップでは、20世紀後半からベトナムとロシアが共に進んできた平和のために共に闘う道における、団結・外交の努力の役割及び経済関係が、歴史史料から示された。
開幕のスピーチで、歴史学博士のロシア国家政治社会史文書館のアンドレイ・ソローキン館長は、ロシア十月革命100周年記念の際には、ロシアとベトナムでとても多くのイベントが行われたほか、ロシアとベトナムが連携した活動も数多く行われたと明らかにした。
このワークショップでは、『インドシナ戦争におけるソ連とベトナム』という本の発表も行われた。この本は、ロシアの各科学者が労力をかけた研究の業績であり、今回の重要な記念の機会に意義を加える活動である。
「ベトナムにとっての十月革命の教訓」というスピーチの中で、ロシア外務省外交アカデミーの準博士で準教授のペトル・ツヴェトフ氏は、ホー・チ・ミンが1967年、『プラウダ(ロシア語で「真実」の意)』紙に、十月革命50周年の折に書いた記事を引用し、「まさにホー・チ・ミン主席が、ベトナム民族を含め抑圧されていた各民族の解放を実施する指導者V.I.レーニンによる社会主義革命から貴重な教訓を選び、取り出した」と強調した。
ツヴェトフ博士は、「マルクス・レーニン主義と十月革命の思想をベトナム革命の状況に創造的に適応させたおかげで、ソ連の崩壊に関連した非常に困難な時代を経なければならなかったにもかかわらず、ベトナム共産党は、民族解放革命の推進で成功しただけでなく祖国の建設でも成功することができた」と明確に述べた。
グエン・フー・チョン共産党書記長がこの6月に『プラウダ』紙に書いた記事と比較して、ツヴェトフ博士は、ホー・チ・ミン主席が選び取った十月革命の教訓は今日まで依然としてそのままの価値を保っている、との認識を示した。プロレタリア独裁の強化に関する五番目の教訓は、今では発展し、共産党の指導的役割の維持を含めた政治システムを強化させた。このことも、祖国の実情に基づいた創造的な運用の特質を証明している。
歴史学博士のアンドレイ・アルチゾフ氏は、『インドシナ戦争におけるソ連とベトナム』の成功後、ロシアの科学界は、引き続き、ベトナムでの戦争を終わらせた歴史的な決定を行ったパリ会議に関する本の編集を行うことを提案している、と伝えた。
彼は、このワークショップやアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議とその一連の会議の後にハノイで行われる会議のような、ベトナム-ロシア関係の歴史に関する研究活動は、両国関係の強化に間違いなく貢献するだろう、という。
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( 翻訳者:佐々木健眞 )
( 記事ID:4028 )