日本が早期にベトナムにおける最大の投資国となるのを期待する
2017年12月08日付 VietnamPlus 紙
グエン・スアン・フック首相と経団連日越経済委員会共同委員長の中村邦晴氏
12月8日午後、グエン・スアン・フック首相は政府本部で、日本の経団連の日越経済委員会の共同委員長である中村邦晴氏と市川秀夫氏を団長とする代表団と会見した。
会見でフック首相は、代表団を歓迎する喜びを表明するとともに、ベトナムと日本の広範な戦略的パートナーシップ関係を深めていく上での経団連の役割を高く評価した。
フック首相は、ベトナムと日本は非常に発展した友好協力関係にあると強調し、ベトナムと日本の経済、貿易、投資関係の促進に対する日越経済委員会の役割を高く評価した。他の様々な活動に加え、両国の対話の枠組みは効果的に発揮され、両国は様々な大きな問題でも意見の一致を得られるようになっており、それが、ベトナムの経営投資環境の改善に貢献し、日本企業のベトナムでのビジネスによりよい環境を造り出している。
ベトナムの政府と人民は、日本との関係の発展を重視し、そうした関係のより一層の強力、確実な発展の推進策を模索するため最大限の努力をしており、また、日本が早々にベトナムにとっての最大の投資家になるよう希望している。
中村氏は、ベトナムでのAPECサミットの成功を祝福するとともに、消費が活発で急成長しているベトナム市場は日本企業にとって非常に重要であり、両国は強固な貿易関係を維持していると述べた。
また、協力をより強化するためには、ベトナムが経営環境の改善を強力に推進し、両国間の経済協力を強化する必要があると述べた。さらに、TPP(現在は、CPTPP=「包括的および先進的なTPP協定」)は、アジア太平洋地域における自由貿易推進の重要な前提条件であり、よって、日本はCPTPP早期調印を期待しており、ベトナムの支援を望んでいると述べた。
一方、市川氏は、ベトナムは経営投資環境の改善において極めて重要な鉄道や道路などのインフラ整備をより一層推進すべきだと指摘した。さらに、日本の企業はベトナムにおける官民パートナーシップ(PPP)形式のインフラ整備案件に非常に関心があるとし、また、ベトナム政府に対し、日本企業がベトナムで直面している問題に関心を持って改善するよう希望した。
これに対し、フック首相は、経団連に参加する多くの企業が様々な建議を行い、ベトナムでの大型ビジネスの展開策を提案してきたことを歓迎し、高く評価するとともに、ベトナムはオープンな経済国であり、極めて広範な地域協定や二国間協定に参加し、このほどのAPECサミットでも、ベトナムは日本とともにTPPをCPTPPに積極的に発展させたと強調した。
フック首相は、日本とベトナムの尽力なしではCPTPPにはならなかったとし、 よって、域内の自由貿易の促進、東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)の推進のためにも、引き続き努力していかなければならないと述べた。また、ベトナムは、清廉な政府の建設、行政改革の推進、人民と企業への奉仕に努めるとともに、OECDに沿った経営環境の改善に関し、ASEANの筆頭グループとなるよう目指しており、世界銀行も最近、ベトナムの経営投資環境が大きく改善されたと評価したと述べた。
フック首相は、日本企業がベトナムに投資する際には環境問題にも関心を払ってほしいと希望した。また、インフラはベトナム経済のボトルネックだとして、日本側に対し、特に鉄道などのインフラ整備面でベトナムを支援し、協力してほしいと要請した。さらに、高度な人材育成の必要性を強調し、経済発展のニーズを満たす人材育成における越日大学が果たす役割を高く評価した。そして、ベトナムは、日本企業のベトナムへのさらなる投資を歓迎し、希望しているとし、現在、多くの日本企業がベトナムで成果を得ているが、これは経団連の積極的な活動によるものだと述べた。
会見では、ベトナムでビジネスを行う上での枠組みや政策などに関し、フック首相が日本企業の疑問に答えた。
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( 翻訳者:高橋和佳子 )
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