ベトナムは、より加工を進めることに注力してコーヒー部門の価値をあげる
2017年12月09日付 VietnamPlus 紙
ラムドン省ラムハー県ナムバン町の農民グエン・ダン・ティン氏のコーヒー園を訪れたグエン・スアン・クオン農業農村発展相
ラムドン省ラムハー県ナムバン町の農民グエン・ダン・ティン氏のコーヒー園を訪れたグエン・スアン・クオン農業農村発展相

 12月9日、ラムドン省ダラット市において、ベトナムコーヒー協会と農業農村発展省は「ベトナムコーヒー部門の新たな発展の時代」というテーマでシンポジウムを開いた。
 組織委員会によると、シンポジウムは焙煎コーヒーやインスタントコーヒーなどの加工とその他の加工製品を推進し、価値を上げてコーヒー輸出総額を2030年までに60億USドルにするための手段の検討に集中した。
 会議での発表で、グエン・スアン・クオン農業農村発展相は、ここ数年、コーヒー部門は速く持続的に一律に発展した、と語った。30年前、ベトナムのコーヒー栽培地面積は数万ヘクタールに過ぎず、世界のコーヒー生産量の1%にも満たなかった。しかし2016年には、ベトナムのコーヒー栽培地面積は64万5000ヘクタールに達した。20年前、ベトナムのコーヒーの生産性は平均以下だったが、現在は世界のコーヒー生産性平均の3倍の約2.5トン/haに達している。
 2016年の全国のコーヒー豆総生産量は160万トンで、世界2位である。同年、ベトナムのコーヒー輸出額は34億USドルに達し、約60万人の直接的な雇用を創出した。
 「ここ30年のコーヒー部門は大きな成長をとげ、我が国の全体的な成長に貢献した。コーヒー農園で働く人の暮らしは改善されつづけ、多くの家族が豊かになった。ベトナムコーヒー部門は、生産から、1次加工、更なる加工、そして貿易流通まで、目を見張るほど進歩をとげた」と大臣は語った。
 グエン・スアン・クオン大臣によると、2030年に向け、ベトナムはコーヒーの栽培地面積を増やさず、さらには優位性のない土地では減らさなければならない、同時に、さらなる加工に注力し、貿易の発展とコーヒー部門の価値を上げるために連携することを推進する。
 大臣はまた、ベトナムコーヒー部門は大変多くの潜在能力の前に立っていると述べている。具体的には、コーヒー飲料の世界市場は5,000億米ドルにまで達しているが、ベトナムのコーヒー輸出は34億米ドルに過ぎない。世界のコーヒー関連商品消費の速度は毎年2,5%増である一方、ベトナムは人口が1億人近く、若者が65%を占め、都市化の速度も速さを増しているため、国内市場におけるコーヒー消費の潜在能力は依然としてとても大きいのである。
 シンポジウムでは、専門家や研究者がベトナムコーヒー部門の成果や困難や障害についても多くの意見を陳述し、また同時に、決定権を有する行政レベルに対し、その克服や、コーヒー部門の気候変動に適した持続的発展を引き続き促進するための方法を建議し提出した。
 専門家たちの評価によると、コーヒーはまだ多くの成長の余地がある品目で、コーヒー豆1キログラムの原料はコーヒー一杯分と同等の価値しかないため、インスタントコーヒーのようにより加工を進めた商品を輸出すれば、コーヒー豆を輸出することに比べて価値は2倍に上がる可能性がある。
 提出された解決方法は、老朽化し生産性が下がっているコーヒーの栽培面積の植え替えプログラムを今後一層推進していく必要がある、というものだ。生産性が高く品質の高い品種の発展を優先し、同時に、加工コーヒー、インスタントコーヒーへの投資を推進していくのである。
 「ベトナムコーヒー部門の新たな発展の時代」シンポジウムは、12月9日から11日までダラット市で開催されている第1回ベトナムコーヒーフェスティバルにおける主要なイベントの一つである。

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( 翻訳者:尾崎菜南、山森美佳 )
( 記事ID:4075 )