2018年のベトナムの労働力輸出:多数の新たな市場を拡大
2018年02月16日付 VietnamPlus 紙


 毎年10万人以上のベトナム人労働者が外国で就業している。労働力輸出は高収入の就業機会だと見られており、人々の関心を引き付けている。特に日本、韓国といった市場に対してそうである。
 記者は、2018年における労働者の外国での就業機会について評価するため、ゾアン・マウ・ジエップ労働・傷病兵・社会省次官と意見交換をおこなった。

─2017年は、外国で就業するベトナム人労働者数について毎年記録を塗り替える4年目の年になりましたが、昨年の労働力輸出工作の結果について教えていただけないでしょうか。

ゾアン・マウ・ジエップ次官:
 統計データによれば、2017年に全国で13万4751人の労働者が外国に渡航し就業しています(そのうち女性労働者が5万3340人で、39.6%を占める)。年計画を28.3%上回り、前年の外国で就業する労働者総数と比べて6.7%増加しました。これは、一年当たり10万人以上の水準で、外国において就業するベトナム人労働者数が連続して増加している4年目にあたります。
 特に、統計データによると、2017年に日本市場には5万4504人(女性は2万4502人)の労働者がおり、抜きんでて増加しています。日本で実習しているベトナム人技能実習生の総数は10万人余りに達し、ベトナムは日本に実習生を派遣している15か国のうちで最多の実習生を派遣している国になっています。
 台湾には6万6926人(女性は2万3530人)の労働者がおり、引き続き最大のベトナム人労働者を受け入れている市場です。2017年は、台湾に送られた労働者数が6万人以上に達した2年目になります(この年に各市場の就業に送り込まれたベトナム人労働者総数の50%近くを占める)。台湾で仕事をするベトナム人労働者のシェアーは、近年において順調に伸びています。
 2017年、多くの労働協力合意や覚書が調印され、ベトナム人労働者にとって多数の就業機会が開かれました。たとえば、日本の法務省・外務省・厚生労働省との技能実習生プログラムに関する協力覚書(MOC)、カンボジア王国労働・職業訓練省との労働分野での協力覚書、外国人技能実習機構(OTIT)との日本への実習生送り出しプログラム協力覚書などがあります。

─近年、労働力輸出は急速に増加しており、毎年新記録を塗り替えています。外国で就業する労働者の質と市場についてどのようにお考えですか。

ゾアン・マウ・ジエップ次官:
 2017年、われわれの主な労働力輸出市場は、台湾や日本の市場のように、ベトナム人労働者を採用する高い需要が引き続きありました。他の市場は依然として安定した受け入れ需要があります。特に日本市場は、ベトナム人労働者を採用する需要が日増しに高まっており、業種も多様化しています。
 介護・看護、農業・牧畜・水産分野での労働、高度な技能・技術を有す労働など、われわれが善処できそうで送り出し需要があり、新しい業種の採用需要がある市場は、外国での就業プランを選択する際に、ベトナム人労働者にとってさらに多くの就業機会を創出しています。これは、伝統的な市場を堅持・発展させ、新たな外国労働市場を拡大・発展させる上で積極的な兆候です。
 契約に基づき労働者を外国での就業に送り出すサービスをしている多くの企業は、これまでもそして現在も、一歩ずつ主体的に外国労働市場を捜し発展させ、出国前に技能と外国語に関して、また外国で働く際の労働規律やマナー、規律遵守意識などに関して、労働者の人材育成工作にしかるべく投資をしています。典型的なのが、日本での技能実習生や看護・介護への労働者送り出し工作です。各企業は、労働力輸出工作に直接従事する幹部・職員の質向上により多く投資することに集中し、重視しています。

─きちんとやっている企業のほかに、ぼったくり、労働者の権利を尊重しない企業も依然として多くあります。労働・傷病兵・社会省による労働力輸出企業の監査はどのように実施されているのでしょうか。

ゾアン・マウ・ジエップ次官:
 監査・検査工作も推進されており、2017年に労働・傷病兵・社会省は、契約に基づき労働者を外国での就業に送り出すサービスに関して、各企業で44の監査・検査をおこなっています。
 おこなわれた監査・検査を通して、行政違反を処罰しています。外国労働者管理局は240件の苦情や告発を受け取っており、労働者を外国での就業に送り出すサービスをしている企業や関係機関と連携し、権限に基づいて解決にあたっています。

─今年における伝統的な市場の維持と新たな労働力輸出市場の拡大について教えてください。

ゾアン・マウ・ジエップ次官:
 2018年になり、労働・傷病兵・社会省は、イスラエル、クウェート、ルーマニア、ブルガリアとの労働協力に関する合意調印に向けて、引き続き検討し交渉を進めていきます。
 私たちは市場促進工作を研究・推進しており、企業の活動の綱紀粛正と中東・アフリカ地域の市場での労働者の質向上とを並行させています。特に、労働・傷病兵・社会省はサウジアラビアにおける家事補助をする労働力の送り出しの管理を強化していきます。
 最大のベトナム人労働力の受け入れ市場は台湾ですが、2018年も引き続き直接募集プログラムを実質的・効果的に促進していきます。
 2018年はまた、労働・傷病兵・社会省が2017年に日本と調印した技能実習生プログラムに関しての協力覚書を展開し、日本の「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律[訳注:平成28年法律第89号]とベトナムの規定に沿って履行するよう企業を指導していく年でもあります。そのほか、ラオスやロシアとの労働協力協定も引き続き実行されていきます。

─どうもありがとうございました。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:4182 )