ベトナムの労働組合―勤労者の確かな拠りどころ
2018年05月01日付 VietnamPlus 紙
2017年9月、ニンビン省の労働者を訪問したベトナム労働総同盟のブイ・ヴァン・クオン主席
国の発展とともに、ベトナムの労働組合組織はますます成長しており、勤労者の正当な権利と利益を守り配慮する重要な役割を確かなものとしてきた。 近年の労働組合が達成した多くの成果は、全国の労働者、職員、勤労者の信頼を真により強めた。
重要な役割と地位の確認
1948年の国連人権宣言では、「誰もが自分の権利を守るために労働組合を結成し、あるいは加入する権利がある」という基本的な内容を明示している。
歴史を振り返ると、労働組合の組織は18世紀後半に生まれ、資本主義的市場経済、自由競争の仕組みが非常に多くの欠陥を露呈している時であった。 労働組合は、労働者と勤労者の利益を保護するため、および労働者階級を統一し社会を発展させる闘争のために誕生した。今日、発展した市場経済をもつほとんどの国では、多くの社会―職業組織が活動しているが、唯一労働組合だけが労働関係に関する紛争の解決に直接参加することができる。
ベトナム労働組合は20世紀前半(1929年)に誕生し、民族の解放、祖国の建設・防衛の闘争と結びついて存在し発展してきた。現在、ベトナム労働組合の地位は法的文書に規定されている法的根拠に体現されている。1990年のベトナム労働組合法第1条第1項は、「労働組合はベトナムの政治的・社会的システムの一員である」と規定している。
国際経済への参入過程において、外国との合弁企業や100%外国資本の企業が日増しに多くなり、労働組合は、その地位を堅持し積極的役割を発揮するため、活動の内容と方法を適切に刷新し、多数の組合員を結集し末端を把握することを求められている。
ベトナム労働総同盟に対する最近の指導スピーチで、チャン・ダイ・クアン国家主席は、過去数年間に、労働組合組織が絶えず活動の組織・内容・方法を刷新し、日増しに多くの労働者・職員・勤労者を吸収・結集し、勤労者の合法的で正当な権利と利益を守る代表者の役割を十分果たしていると認めた。
チャン・ダイ・クアン国家主席は、労働者階級と勤労者は経済のあらゆる分野に存在し、社会総生産の65%以上、国家予算の70%以上に寄与していると強調した。そのため労働組合は国の発展の過程において重要な役割を果たしており、いつの時代も勤労者の確かな拠りどころである。
党中央大衆運動委員会のチュオン・ティ・マイ委員長によると、ベトナムの国際参入過程を正しい方向へと保証するためには、ベトナムの政治システムの役割を強化しなければならない。なかでもベトナム労働組合は政治システムの一員であり、大衆と党の架け橋であり、国家と密接に関連している。党、国家と労働組合間の関係を良好に解決することは、効果的な国際参入過程を促進する原動力を創出するだけでなく、国の経済的・政治的・社会的生活における労働組合組織の地位を確立することでもある。
ベトナムの労働組合―勤労者の確かな拠りどころ
実際、ベトナム労働組合組織は日増しに大きく成長している。 ベトナム労働総連盟の正しい方針は、常に全国の多くの組合員と勤労者の積極的な支持を受けている。各級の労働組合は、勤労者の利益に向け、また国家の発展過程に合わせて、徐々に活動の内容・方式を変えている。ベトナムの労働者階級は労働組合組織に信頼を置いており、それを自らの労働生活の中での確かな拠りどころであると認識している。
現在、労働総連盟は、プラン「工業団地と輸出加工区での労働組合の施設づくりへの投資」を提起し、政府首相の承認を受けた。それは労働組合組織と組合員・勤労者の間により密接な結束を労働組合組織が作り出すための新しい条件を整え、緊急のニーズの解決へ直接関与し、勤労者の生活の質を一歩ずつ向上させるものである。このプランによれば、労働組合組織は、50,000以上のアパート、50の保育園、50のスーパーマーケット、50の診療所、50の文化センター、スポーツ体育施設、50の法律相談室などを建設する。
ベトナム労働総連盟のブイ・ヴァン・クオン主席は、2018-2020年の同プランの目標が、全国50の工業団地と輸出加工区に50の組織をつくることであり、2020‐2030年には全国のすべての工業地帯と輸出加工区に労働組合の施設があるよう奮闘する、と述べた。
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( 翻訳者:堀田菜々美 )
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