教育法、大学教育法の改正:グエン・ラン・ズン教授「生徒の道徳劣化を社会は嘆く」
2018年05月28日付 VietnamPlus 紙
5月28日、ベトナム祖国戦線中央委員会の常任委員会及び科学・教育・環境諮問評議会は大学教育法の一部を改正・補充する法案と、教育法改正案への意見具申の会議を行った。
これらは政府が国会に提出し、第5回国会で討議する2つの法案である。
大学教育法の一部を改正・補充する法案については教育訓練省の代表者によると、2012年に大学教育法が施行されて以来この5年間に、国会は2013年の憲法及び価格法(2012年)、国家予算法(2015年)、政府組織法(2015年)、職業教育法(2014年)など大学教育に関する他の法律を多数公布した。
そのため2012年大学教育法の改正・補充は、得られた成果を発揮し、現存している欠点を克服する以外に、大学教育に関する規定をはじめ、法律規定のシステム内における統一性、一貫性を図ることを目的としている。
大学教育法案は73条のうち31条(42%)の条文を改正・補充、42条の条文をそのまま維持し、2条の新しい条文を補充、1条の条文及び1項を廃止し、5条の条文における語句を廃止し、1条の条文における語句を変更し、同時に技術面でいくつかの名称を改正する。
教育法改正案について注目すべきは、教育と授業の質を保証するために小中学校の教師、大学レベルで教える講師、修士論文を指導する講師の教育の基準を上げる点である。法案が一つの移行規定条項を補充し、それによると小中学校教師の基準に関する規定が2026年1月1日から施行され、政府が教師の標準化を実施するロードマップを定める。
改正案はまた、家庭が、生徒を教育する先生及び学校と連携する責任を盛り込む;先生を尊重し、先生の名誉、品格、身体を害してはならないと規定する。また、改正案は他学部の生徒、学生のように師範学校の生徒、学生も学費を納入する方向で師範学校の生徒、学生に関する規定を修正、補充する。
この改正は、卒業したのち教育業界で働く学生を優先するという観念を実現し、国家予算の浪費を避けることが目的である。
二つの法案への意見具申には、多くの教授、准教授、教育専門家が熱い、率直な意見を述べた。
ベトナム祖国戦線中央委員会の科学・教育・環境諮問評議会副主任のグエン・ラン・ズン教授は教育法には多くの重要な修正点があるが、いまだに第4次産業革命の実践的な要求に対応できていないと見ている。具体的には、情報学は一つの独立した教科であるべきで、数学に統合してはならない、など。
グエン・ラン・ズン教授によると、現段階で顕著な問題の一つは、生徒のコース分けがきちんとできていないこと、必要な実践的な内容が教えられていないことであり、これらは多くの学生が卒業後に仕事に就けないという現状を生み出している。
現在の問題は、今の教師陣を再教育しなければならないこと、師範という職業に優秀な人を集めなければならないことである。そして、現在不足している音楽、図工、ITなどの教師の育成を強化しなければならない。また実際的な要求に沿うよう数学、理科、化学などの科目の教師を育成するよう思案しなければならない。教員の給料が低すぎるにも関わらず追加で教えることを禁止されていることが、教員が関係機関に対処するために生徒が補習申込書を書かなければならないという不正な状況を生んでいる。
グエン・ラン・ズン教授は、社会は一部の生徒の質の低下を嘆いており、一部の教育者の道徳にも問題があると述べた。人間教育は文字を教えることよりも重視されなければならない。教師は模範となる人物でなければならない。
(関連記事:「首相のワーキンググループは教育訓練省と会談する」(http://https//www.vietnamplus.vn/to-cong-tac-cua-thu-tuong-lam-viec-voi-bo-giao-duc-va-dao-tao/494514.vnp)
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( 翻訳者:グエン・ティ・ロアン、野村純太 )
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