ダオ・ゴック・ズン労働・傷病兵・社会相:韓国で逃亡し残留するベトナム人の割合は減少
2018年06月05日付 VietnamPlus 紙
6月7日午前、ハノイ市の労働・社会大学の試験会場での韓国語能力試験の受験生たち
議場で質疑応答は続き、ダオ・ゴック・ズン労働・傷病兵・社会相は、外国におけるベトナム人労働者の権利保障、質の向上に関する国会議員の質問に答えた。
労働の質の向上
グエン・ティ・キム・トゥイ議員(ダナン市選出)は、数多くの労働力輸出企業が労働者への誠実さ、責任感を欠いており、誤った情報を提供し、「子どもを市場に捨てる(無責任に途中で見捨てる)」行為により労働者を苦境に追い込み、労働者は帰国すると借金地獄におち、ますます貧しくなる、などの状況を挙げた。一方、健全な労働市場でも多くの出稼ぎ労働者が契約会社の仕事を投げ出し、他の会社で働いたり、相手国に不法に滞在したりするということが発生しており、わが国と相手国間の労働協力関係に悪影響を及ぼしている。グエン・ティ・キム・トゥイ議員はダオ・ゴック・ズン労働・傷病兵・社会相にこれらの件についての責任と、出稼ぎ労働者の質の向上や不十分な点の克服の解決方法を明らかにするよう求めた。
これに応えて、ダオ・ゴック・ズン大臣は、ベトナムの労働者を外国で働くために送り出すことは党と国家の方針であると述べた。
「若者、青年の仕事の問題の解決に関する国家プログラムの中で、我々は約100万人の青年、労働者を外国で労働、学習させる努力目標を掲げた。現在、すでに外国にベトナム人労働者が50万人存在する。この数字は最近増加している。特に2017年には、掲げられた目標の128%に相当する13万4千人の出稼ぎ労働者がいた」とダオ・ゴック・ズン大臣は述べた。
同大臣によれば、重要なのは、韓国のようにこれまで困難であった可能性ある市場が、4年間の中断の末、再開されたことである。ベトナムは初めて、日本と労働に関する国家レベルの締結をした(ベトナム労働・傷病兵・社会省日本の厚生労働省間の技能実習生制度に関する協力覚書MOC)。労働力輸出は毎年10万人以上の雇用を解決し、平均収入は約30億米ドルに上り、中でも現在の最高収入地方はゲアン省で、金額は1年で2億5千万米ドルである。
しかしながら、同大臣によると、高収入で可能性ある市場においても、ベトナム人労働者が逃亡し、契約終了後も帰国しない現象が起きており、特に韓国の市場においては逃亡残留率の最も高い年で55%にも上った。そのため、韓国は4年間ベトナム人労働者雇用覚書の更新をしなかった。残留労働者数が多い理由は、大臣の考える非常に重要な原因として、相手国側の経営者にも需要がある一方、期限終了後の労働者は高い技術をもち、税金逃れができ、ベトナムに帰国すると戻るのが困難である、などが挙げられている。双方の一定期間のたゆまぬ努力により、現在韓国に逃亡残留するベトナム人の割合は33%までに減少した。
この問題に関連して、グエン・ヴァン・マン議員(クアンビン省選出)の質問に答えて、ダオ・ゴック・ズン大臣は、次のように述べた。多数のベトナム人労働者が韓国において契約終了後も逃亡残留し不法に労働する状況を踏まえて、韓国側は逃亡労働者の割合が30%を超える県からは採用できないと要請した。2016年には12省・58市で30%以上の逃亡残留労働者がいたが、2018年にはその数は減少し、現在は49県となっている。
サウジアラビアの労働市場に関して、同大臣によると、現在約9千人の労働者が同国で仕事をしている。主に家事手伝いである。この市場の特殊性は非常にセンシティブで、圧力は強いが求められる要求が比較的単純であり、外国語を多く必要としないという利点がある。さらに出国前には、各労働者に4千ドルが支給され、そのうち企業に2千米ドル、労働者本人に対して2千米ドルが支給される。この市場に輸出される労働者の多数は困窮状態にあり、EPSプログラム(韓国との協力プログラム)や、IM Japan(日本との協力プログラム)に参加できない。しかし、同省の見解では、この市場はリスクを伴い多くのトラブルを生むため、企業に対し何度か警告を出し、人々に対してこの地域への渡航を控えるよう呼びかけた。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:野村純太、嘉田浩 )
( 記事ID:4428 )