首相:ベトナムは再生可能エネルギーを強力に発展させるための条件が十分にある
2018年06月06日付 VietnamPlus 紙
グエン・スアン・フック首相
グエン・スアン・フック首相

 2018年6月8~10日、グエン・スアン・フック首相は拡大G7首脳会議に出席し、その後、カナダを訪問する。この外遊に際し、フック首相はイギリスのロイター通信のインタビューに答えた。

グエン・スアン・フック首相:
 ベトナムは、2030年までの再生可能エネルギーの発展戦略および2050年までのビジョンを実施しており、社会のあらゆる資源を動員して再生可能エネルギーの発展に投資し、再生可能エネルギーの使用を強力に推進し、国家エネルギーシステムにおける再生可能エネルギーの割合を高めることを奨励している。
 再生可能エネルギー発展戦略のいくつかの具体的な目標には以下のものを含む。(ⅰ)温室効果ガスの排出削減に関し、パリのCOP21で表明したように、2020年までに約5%削減し、さらに、もし財源に関し国際的な支援が得られれば、2030年までに約25%削減する。(ⅱ)2030年までに約4000万トンの石炭使用を減らし、約370万トンの石油製品を減らす。(ⅲ)再生可能エネルギーによる電力生産量を2015年の約580億キロワット時から、2020年までに約1010億キロワット時まで、そして、2030年までに約1860億キロワット時まで拡大する。(ⅳ)太陽光エネルギーを使用する設備を持つ世帯数の割合を2015年の約4.3%から、2020年までに約12%まで、2030年までに約26%まで増やす。(ⅴ)2030年までに交通運輸分野の燃料需要の約13%を満たすべく、バイオ燃料の生産量を増やす。
 上記の目標を達成するため、ベトナム政府は、土地、税、価格、保証に関し、多くの有利な仕組みや政策を実施している。また、ベトナムにおける再生可能エネルギーの発展への国内外の投資を促進するためにパブリック・プライベート・パートナシップ(PPP)奨励しており、その中には太陽光発電案件を奨励する仕組みもある。政府の決定によると、太陽光発電案件は、(ⅰ)案件用の固定資産形成のために輸入される物品に対する輸入税が免除される。(ⅱ)土地使用料、借地料、水面の借料の減免が検討される。(ⅲ)売電価格がベトナム・ドン/アメリカ・ドルの為替変動に従って調整される-等。現在、ベトナム政府は、今後の投資を奨励するため、風力発電価格の調整を検討している。
 再生可能エネルギーの他に、ベトナムは、レアメタルを含む鉱物資源に恵まれており、レアメタルの埋蔵量は世界でも有数で(埋蔵量で世界第3位)、総埋蔵量は約2000万トン以上と見られている。ベトナムは、レアメタルの研究・開発での協力、そして、開発や高度な加工のためのハイテクの技術移転を希望している。それは、経済発展のためには環境を見捨てるということのない、環境にやさしく、そして、付加価値の高い製品を製造するためである。

-クリーン・エネルギーに関し、再生可能エネルギー発展への戦略的投資は、ベトナムの日々拡大するエネルギー需要を満たし、クリーン・エネルギー発展プロジェクトの拡大と展開により寄与することができるのでしょうか? ベトナムは、再生可能エネルギー、そして、一般的なエネルギーの分野でG7各国からの投資を期待していますか?

グエン・スアンン・フック首相:
 ベトナム政府は、国と投資家と社会全体の利益の調和を原則に、再生可能エネルギー分野への投資や経営に国内外の投資家を誘致するための多くの仕組みや政策を適用している。
 ベトナムは、再生可能エネルギーの発展において、G7各国を含め、多くの国ととても良好な協力関係にある。実際のところ、G7の多くの国はベトナムにおける再生可能エネルギーの発展に関する重要なプロジェクトを展開している。例えば、ムイジィン風力発電所は総出力37.8メガワット、総投資額1兆2720億ドンで、投資主はドイツのEAB会社。トゥイフォン風力発電所(30メガワット)はドイツの技術を採用している。フーラック風力発電所(24メガワット)はドイツとデンマークと資金と技術を受けている。
 ベトナムはいつでも、あらゆるパートナーと協力し、有利な条件を整える。再生可能エネルギーに関し、財政、技術、開発経験の面で大きな可能性のあるG7各国の投資家は、ベトナムの再生可能エネルギー分野で戦略的な投資家になる多くのチャンスがあると確信している。

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( 翻訳者:松永直子、谷津もゑり、山森美佳 )
( 記事ID:4466 )