体育・スポーツ法:学校での水泳の発展を優先
2018年06月14日付 VietnamPlus 紙
水泳は必須科目と規定されないことになった
水泳は必須科目と規定されないことになった

 第14期第5回国会は6月14日午前、457人の議員の賛成により(議員総数の93.84%に相当)、体育・スポーツ法の改正案を可決した。
 採決の結果によると、採決に参加した国会議員は460人(議員総数の94.46%)、その内、457人が賛成(93.84%)、1人が反対(0.21%)、2人が無投票(0.41%)であった。
 国会はまた、好成績のスポーツ選手の権利と義務に関する32条についても採決を行った。採決の結果、459人が賛成(94.25%)、反対した議員はおらず、2人が無投票(0.41%)であった。

   水泳の発展を優先

 採決に先立ち、ファン・タイン・ビン国会常務委員会委員、国会文化・教育・青年・少年・児童委員会委員長が、これまでの審議を受けて修正した体育・スポーツ法の改正案を説明した。
 ファン・タイン・ビン氏によると、体育・スポーツ法の改正に関する意見聴取の過程で、多くの意見は、我が国の実情を考慮し、水泳は必須科目に設定しない、という点でまとまっていた。一方、スポーツの特性は個々の生徒の興味、素質、健康状態に拠るべきであり、よって、水泳は需要と興味に従い、また、社会化を奨励する方向で実施、発展していく必要があるという。しかし、水泳を学校の正式科目の一つ、あるいは、卒業に必須な基準の一つに設定すべきだ、という意見もあった。
 ファン・タイン・ビン氏によると、国会常務委員会は、水泳は健康や体格だけでなく、生存能力も鍛えるスポーツだと認識しているという。しかし、現在の我が国の経済社会の発展状況を考慮すると、水泳を正規のプログラムの必須科目と規定することは現実的ではないという。ほとんどの学校にはプールもなく、水泳の指導教員もいない。水泳の授業を行うことは、出費を発生させ、生徒、保護者、学校に対し、特に辺地や山岳地帯では、大きな負担となる。
 「各議員の意見を受け、また、法律の実行可能性を保証し、水泳の発展に有利な条件を整えるためにも、同法は、水泳の優先的発展に対する国家と学校の責任を規定した。また、同法は、関係省庁、各省の人民委員会に対し、スポーツ施設を学校の身体教育やスポーツ活動に利用できるよう、自らが管理する公共のスポーツ施設と学校などの教育施設との調整を行う責任を規定した」とファン・タイン・ビン氏は述べた。

   工業区にスポーツ施設が必要

 意見聴取の過程で、一部の議員らは、工業区やハイテクパークはスポーツ施設建設用の土地を確保しなければならないとの規定を追加するよう提案し、また、別の議員らからは、そうした規定は追加すべきではないとの意見が出された。一方、実行可能性を保証するためにも両案を検討すべきとの提案や、土地区画整理法との整合性をチェックすべきとの提案もあった。
 他にも様々な意見が挙がったため、国会常務委員会と国会事務局長は、国会の同意を得て、国会議員の意見を求める意見聴取票を配布した。その結果、回答した441人の内、260人(58.96%)が工業区やハイテクパークはスポーツ施設建設用の土地を確保しなければならないとの規定の追加に賛成した。
 多数の議員の意見を基に、また、土地区画整理法・都市計画法との統一性を確保するため、国会常務委員会は、「政府の規定により、学校・都市・住宅地・工業区・ハイテクパーク・人民軍駐屯地の土地区画整理や建設計画では、スポーツ施設建設用の土地を確保しなければならない」と調整の上、明記した。

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( 翻訳者:嘉田浩 )
( 記事ID:4478 )