Facebook、チュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)諸島の地図を誤って確定
2018年07月01日付 VietnamPlus 紙
ベトナムを選択してもチュオンサ・ホアンサ[南沙・西沙諸島]が含まれないフェイスブックの地図(画面の写真)
ベトナムを選択してもチュオンサ・ホアンサ[南沙・西沙諸島]が含まれないフェイスブックの地図(画面の写真)

 多くのベトナム人ユーザーが、世界最大SNSのフェイスブックがチュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)両諸島の主権が中国に属すると確定したことに対し、怒りをあらわにしている

   怒り

 ベトナムプラス電子版記者に情報提供をしたショップオーナーのS.グエン氏は、フェイスブック上で広告を作成した際、ベトナムを選択すると、驚いたことにチュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)両諸島が含まれていなかった、と明かした。
 好奇心から、彼女が試しに中国を選択すると、この両諸島がフェイスブックによって中国領内に位置付けられていることがあからさまであった。
 S.グエン氏は、「私はフェイスブックの地図に本当にショックを受けました。なので、商品がお客さんから遠のいてしまうことを承知で、このSNS上での広告を一時取りやめました」と話した。
 他の一部のショップオーナーもS.グエン氏と同様の対処をし、ビジネスに損害が出るとしても上記の境界線確定におけるフェイスブックの誤りを「支持する」よりはましだ、と話した。
 またこうした中で、どうしてフェイスブックが、チュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)両諸島が中国領内に位置すると確定できたのか困惑している、という意見が挙がった。ビジネスの視点から捉えるならば、この両諸島の住民はショップオーナーが求めるような顧客層には入らないからだ。
 2016年に、他の巨大テクノロジー企業であるグーグルも似たような過ちを犯した。しかしその後、グーグルは社会や科学者からの反対を受け地図を修正した。

   歴史的責任

 現在、この問題に対するフェイスブックの反応は未だ見られず、7月1日昼過ぎのベトナムプラス電子版記者の観察によると、地図の状態はそのままである。
 ベトナム人なら生まれた時から誰しも、チュオンサ(南沙)・ホアンサ(西沙)が祖国の神聖なる血肉であると認識していることは当然である。多くの証拠が、ベトナムがこの両諸島に主権を持つと示している。さらに各中国国家[訳者注:清や中華民国を指すと思われる]により、歴史の各時代を通して公式に出版、発行され、ベトナムに残っている約30点に及ぶ地図は、中国が南沙・西沙と呼ぶチュオンサ・ホアンサ両諸島を管理したことがないことを示している。
 別の視点からみると、2018年初頭に、情報通信省の情報源によると、ベトナム国民の70%がインターネットを使用しており、5,300万人がSNSやフェイスブックを使用しているという。こうした中で、2017年中期のフェイスブックのデータは、同会社の世界市場の中でベトナムが世界で7番目の「多量ユーザー」市場であると示した。
 ベトナムはフェイスブックにとって重要な市場だと強調しているが、おそらくこのSNSはまだこの市場を実際には重視していないだろう。その証拠に、この企業はベトナムの当局と協力し、偽アカウント、分裂を引き起こす行為、個人・組織に対する名誉毀損、性的な画像や退廃した画像の広告、暴力の扇動などに対して強い姿勢で処理することを、実際には徹底的に行っていない。
 そして、ホアンサ・チュオンサを中国に「まとめた」フェイスブックの地図がユーザーから強い批判を引き起こしていることに対し、今一度同社がこの市場に対し関心があるかないかを示すことになる。
 しかし、ビジネス的要素を除くと、フェイスブックは、元来不変的な歴史や国際法に対してより厳粛に責任を示す必要があるだろう。

[関連記事:中国の地図は南沙諸島・西沙諸島がベトナム領だと証明している]
https://www.vietnamplus.vn/ban-do-trung-quoc-chung-minh-hoang-sa-truong-sa-la-cua-viet-nam/405142.vnp

[関連記事:ベトナムが国連に中国を提訴しなければならない時がきた]
https://www.vietnamplus.vn/da-den-luc-viet-nam-can-kien-trung-quoc-len-toa-an-cua-lhq/258939.vnp

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( 翻訳者:嘉田浩 )
( 記事ID:4505 )