2019年の国家予算は222兆ドンの赤字
2018年10月15日付 VietnamPlus 紙


 2019年の国家予算は222兆ドンの赤字になる見込みで、これはGDPの3.6%に相当し、今年の予算案と比べ18兆ドンの増加となる。
 この数字は、国家会計検査院の「2018年国家予算の実施状況評価、2019年国家予算案、2019年中央予算配分に関する意見報告」で指摘されたものである。

   数千億ドンもの還付金を再チェックする

 国家会計検査院が引用した政府の報告案では、2019年の国家予算の歳入案は1411兆ドンで、2018年の実績見込みと比べ3.9%の増加である。
 その内、国内収入は1173兆ドンで、歳入案全体の83.2%を占める。具体的には、2018年の実績見込みと比べ、国営企業からの収入が10%の増加、外資企業が13%の増加、非国営企業が13.3%の増加となっている。
 政府の報告書案によると、2019年度の原油収入は44兆6000億ドンで、2018年の実績見込みと比べ10兆40000億ドンの減少である。これは、国内で開発された生産量1043万トンを基に計算されたものだが、2018年よりも133万トン少なくなっている。
 しかし、国家会計検査院によると、政府の報告書は133万トンの減産と1バーレル65米ドルの見込み価格について、まだ分析、評価を行っていないという。これは、2018年の実際の原油価格(1バーレル73.5米ドル)よりも低く、国際機関の2019年の見込み価格(平均1バーレル69米ドル)よりも低い。
 国家会計検査院の意見報告は、「さらに、2019年以降の原油・ガスの利益率は32%で、国家予算バランスに組み込まれているが、2019年の予算案の数値についての具体的な説明がなされていない。政府に対し、この点を分析、検討するよう求める」と指摘した。
 輸出入活動による収入に関し、政府の予算案は189兆2000億ドンとし、2018年の実績見込み額(約189兆ドン)と同等であった。また、2019年の付加価値税の還付見込み額は111兆3000億ドンで、2018年の実績見込み額より7%増加している。しかし、国家会計検査院の評価によると、政府の報告案は2018年初9カ月間の付加価値税の還付の実施状況をまだ精査していないと指摘した。
 国家会計検査院は、今年の年初9カ月間に行った2017年国家予算の決算結果を引用し、規定通りに行われていない付加価値税の還付金1746億ドンを回収するよう求めた。
 さらに、国家会計検査院は税務総局に対し、約4300億ドンをチェックするとともに、ホーチミン市の税務局に対して約4570億ドンの再確認を行うべく指導するよう要請した。
 国家会計検査院はまた、政府首相に対し、固定資産を形成しないBT方式の各プロジェクトに対する付加価値税の還付金約3070億ドン、および、拡大投資案件に対する還付金約640億ドンについても再確認し、報告するよう求めた。
 その上で、国家会計検査院は財政省に対し、予算案立案のための基盤作り、および、予算が厳格に執行できるよう、還付業務の限界、問題点を克服するための対策作りを合わせ検討するよう求めた。
 一方、国家予算の歳出に関し、政府の報告案では、中央の予算による開発投資支出の総額は約429兆ドンで、歳出全体の26.3%を占めている。しかし、国家会計検査院によると、国内経済の資本蓄積からの投資は極めて低く、主に外国からの投資(60兆ドン)と国債(40兆ドン)に頼っている。
 他方、国家会計検査院の評価によると、開発投資支出のうち、国家予算法の規定に基づく、教育、職業訓練、科学・技術の分野に対する具体的な支出の配分がまだなされてない。

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( 翻訳者:小笠原倫生、千葉智洋 )
( 記事ID:4602 )