ベトナム―中国の領土国境に関する政府級交渉
2019年01月14日付 VietnamPlus 紙
河川上で合同パトロールする双方の国境部隊
1月14日、ラオカイ省において、ベトナムはベトナム―中国間の領土国境に関する政府級交渉及び外務次官会談を開催した。
ベトナム代表団は、レ・ホアイ・チュン外務次官・越中二国間協力指導委員会事務局長(党中央委員)が団長として率いた。
中国代表団は、孔鉉佑外交部副部長・越中二国間協力指導委員会事務局長が団長として率いた。
交渉には関係する各省庁、部門、二国間国境に位置する各地方省から代表が参加した。
率直で誠実かつ友好的な雰囲気の中で、双方は、領土国境に関する問題とこれまでの二国間の関係について全面的かつ突っ込んだ意見交換を行い、2019年に越中間の戦略的協力パートナーシップをより強化すべく、未だ残されている領土国境問題解決に向けた協力の方向性とそのための実施計画について話し合いを行った。
領土国境問題に関して、双方は、両国のハイレベル指導者の各合意を展開し、国際法に基づいて発生した問題を適時に解決していくため、双方が領土国境問題に関する政府級交渉の枠組みの中で合意に至ったことの重要性とその成果について強調した。
双方は、国境の安定維持、社会の安全秩序の確保、国境地域における社会・経済の協力と発展の促進など、国境に関する3つの法的文書に則り行われている越中の国境管理業務を行ううえで達成された前向きな成果に喜びの念を表明し、国境ゲートの新設・アップグレード、通関の円滑化、国境地域発展のための環境整備にあたり円滑に連携し、防衛協力協定を効果的に展開することや、バンゾック滝[訳注:中国名:徳天瀑布]の観光資源を開拓することについて意見が一致した。
海上問題に関し、双方は、両党、両国のハイレベル指導者間の重要な共通認識と、「越中の海上問題解決のための指導原則の合意」を厳守し、1982年の海洋法協約を含む国際法に見合ったかたちで海上問題の解決を進め、海上問題の不一致点をよりよくコントロールし、正当に処理を行い、状況を複雑化させることなく、適切な協力を促進し、共に海上の平和と安定を維持することで意見が一致した。ベトナム側は、南シナ海における昨今の複雑な状況は地域の平和、安定、協力にとって無益であるとして、これに憂慮の念を表明した。
会合において、「完新世の紅河デルタと長江デルタの堆積物の比較研究プロジェクト」や「トンキン湾の島嶼と海の環境管理研究協力プロジェクト」など複数のプロジェクトの実施結果について前向きに評価され、「海上救難捜索協力の合意」の早期締結に関する意見交換を進めること、海上における漁業活動に際し発生する事案処理のためのホットラインを復旧することについて意見が一致した。
双方は、引き続き、海上問題に関する各作業部会を通じ、海上の画定交渉および共に発展するための協力をしっかりと進めていくことで意見が一致した。この目標に従って、双方は年一回の政府級交渉のスキームを発揮し、両国の交渉団長間の常時の会合を強化し、海上問題に関する各作業グループによる交渉スキームを発揮することで意見が一致した。
同時に、双方はASEAN各国と共に「南シナ海におけるASEAN・中国間の行動宣言」(DOC)の全面的かつ効果的な実施と、実質的、効果的で、南シナにおける平和と安定の維持に貢献する「南シナ海行動規範」(COC)の早期合意を進めることで意見が一致した。
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( 翻訳者:小泉友佑 )
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