グエン・スアン・フック首相、日本の防衛大臣と会見
2019年05月04日付 VietnamPlus 紙
日本の岩屋毅防衛大臣と会見するグエン・スアン・フック首相
日本の岩屋毅防衛大臣と会見するグエン・スアン・フック首相

 5月4日午前、首相府においてグエン・スアン・フック首相は、岩屋毅防衛大臣と会見を行った。
 会見において、フック首相は、岩屋大臣の訪問を歓迎し、今次訪問は、越日国防協力関係を促進し、また両国間の広範な戦略的パートナーシップの強化において重要な意味を持つと感謝の意を述べた。
 フック首相は、外交関係樹立以降、特に2014年にアジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップを確立して以来、過去45年間以上に亘って、ベトナムと日本の友好関係は、国防・安全保障分野を含む、特に、社会経済の発展に寄与する経済、貿易および投資の分野でより強固に広範的かつ実質的に発展し、両国の国民間と両国軍の間の相互理解と友好関係を深めてきたと述べた。
 またフック首相は、故・レ・ドック・アイン元国家主席葬儀への岩屋大臣の参列に感謝を述べ、新たな令和の時代において、日本が引き続き確固として発展し、繁栄し、力強くあるよう祈念した。
 岩屋大臣はフック首相とベトナム国防大臣の盛大な歓迎に謝意を述べ、ベトナム国民に対し、レ・ドック・アイン元国家主席の逝去に深い哀悼の意を表した。
 岩屋大臣は、両国間の友好協力関係に関するフック首相の高い評価に感謝を述べた。また、同大臣は、今次訪問の機会に、日越間の国防協力関係のさらなる促進に期待すると述べた。
 日本政府は二国間関係の促進における、ベトナム政府および首相の努力を非常に高く評価している。
 岩屋大臣は、これまでに、両国の国防協力関係が力強く前進していることを評価した。
 ベトナムは、日本との協力枠組みの下でASEANのコーディネーター国を務め、2020年にASEAN議長国を担うベトナムは、日本ASEAN協力を促進するうえで重要な役割を果たしていくこととなる。
 日本が防衛協力を進め、防衛力を向上させるに際し、ベトナムは最重要国の一つとみなしている。また、日本はベトナムにおける爆弾・地雷処理作業を支援する構えである。
 岩屋大臣は、両国が各種の国際問題に共通の関心を有していると述べ、また、ベトナムに対し、第二回米朝首脳会談が成功裏に開催されたことに祝意を述べた。
 さらに日本は、ベトナムが域内や世界において、より一層重要な役割を果たすことを期待している。
 岩屋大臣の意見に同意して、フック首相は、国際情勢は複雑に変動するものの、常に両国は信頼できるパートナーであり、両国の関係は経済・貿易・投資、文化、民間交流、労働派遣協力、教育訓練などの面で勢いよく発展していると強調した。
 フック首相は、域内での日本の役割を高く評価し、常に日本が最重要かつ長期的なパートナーとみなしており、ベトナムとして、日本と共に、それぞれの国の発展のために、域内における平和、安定、協力の維持にあたり戦略的利益に関する相似点を共有し、これを発揮して、戦略的パートナーシップを絶えず発展させ、また一層深化させていく構えであると述べた。
 また、ベトナムは、日本が域内と地域間の協力枠組みにおいて、建設的かつ積極的な役割を発揮することを支持する。
 フック首相は、両国国防大臣間の会談結果内容を歓迎し、これまでの両国国防省の協力成果を高く評価した。ベトナム政府は、両国国防省が一層効果的に協力し、アジアにおける平和と繁栄のための広範なパートナーシップの中身をより深め充実させるべく、これを常に支持し、良好な環境を整備していく。
 首相はまた宣言に署名した両国防省を高く評価した。両国はこの宣言の履行を効果的に促進する手を講じるべきである。
 今後、双方は、パートナーシップ宣言を効果的に展開するため、人材育成、サイバーセキュリティ、軍医、国防産業、軍事用設備の移転、国連平和維持活動への参加の協力を促進し、ベトナム戦争被害を克服するためのプロジェクトに向けたODA協力を促進し、多国間フォーラムにおいて連携し相互に支持するといった方策を講じる必要がある。
 フック首相は、今次訪問の後、国防協力関係に加え、二国間の友好協力関係が力強く促進されるとの確信を述べるとともに、重要問題を共有する用意があると述べた。
 2020年にASEAN議長国を担うベトナムは、ASEANの団結性と中心性を発揮できるよう最善を尽くす。
 こうした考えの下、フック首相は、ベトナムがこの重責を上首尾に貫徹できるよう日本の支持に期待を表明した。ベトナムはアジア・太平洋地域における平和、安定の維持と繁栄の拡大のため尽力することを約束する。岩屋大臣を通して、フック首相は安倍晋三総理に心からの挨拶の言葉を送った。

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( 翻訳者:広瀬ないる、森本悠太、谷津もゑり )
( 記事ID:4796 )