ベトナムにおけるカーボン指数市場構築を推進する
2019年05月22日付 VietnamPlus 紙
CO₂の排出量は記録的レベルにある(出所:The Costa Rica News)
CO₂の排出量は記録的レベルにある(出所:The Costa Rica News)

 ベトナムは気候変動の影響を大きく受けている国の一つだが、温室効果ガス排出を削減する様々な活動を実施するポテンシャルを持つ国家という評価を受けている国でもある。
 ベトナム政府は多くの政策を公布すると同時に、温室効果ガス排出量を削減する活動を創り出すために、カーボン指数市場構築に尽力してきた。
 ベトナムでのカーボン市場構築準備プロジェクト(VN PMRプロジェクト[訳注:PMR=世界銀行市場メカニズム準備基金])が、固形廃棄物管理分野におけるカーボン市場構築準備の試験的研究プロジェクト(PMRサブプロジェクト)によってスタートした。
 建設省科学技術環境局のヴー・ゴック・アィン局長によれば、現在全国で660箇所の固形廃棄物埋立地(面積1ヘクタール以上)があり、そのうち130の埋立地は衛生的であると評価されている。
 生活固形廃棄物は主にコンポストの生産、埋め立て、焼却のいずれかの方法によって処理される。
 埋め立てられる固形廃棄物は衛生的な埋立地、もしくは一時的な埋立地に埋め立てられる。これらの埋立地でゴミの分解の過程が進むと、大量の温室効果ガスが排出される。2014年から2016年の固形廃棄物に伴う温室効果ガスの算出結果は、廃棄物を埋め立てる行為は、廃棄物の処理方法の中で最も多い量の温室効果ガスを排出することを示した。
 2014年、固形廃棄物を埋め立てる行為は500万トンのCO₂を排出し、固形廃棄物処理活動による温室効果ガスの総量の92%を占めた。2016年には、この量は570万トンに上り、96%を占める結果となった。
 これにより、PMRサブプロジェクトが提起する目標は、国家条件に適した温室効果ガス削減(NAMA:途上国における適切な緩和行動)と廃棄物管理分野でのカーボン指数、固形廃棄物と固形廃棄物の温室効果ガス発生の管理状況に関するデータベースを作ることである。
 これと共にNAMAの試験研究は、3つの省と都市の固形廃棄物処理施設における固形廃棄物管理分野のための指数を作り、2020年以降の廃棄物管理における市場ツールの運用方法を研究する。
 気候変動に関するパリ協定によると、ベトナムは2030年までに温室効果ガス排出量を8%削減することを約束し、また、国際コミュニティから効果的な補助を受けられれば25%まで削減できる可能性があるとしている。

[関連記事:地球の大気中のCO₂濃度は最高レベルを記録]

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:佐々木健眞 )
( 記事ID:4836 )