フランスにおける越僑運動とベトナム人協会の100周年記念
2019年06月16日付 VietnamPlus 紙
『一世紀~一本の道(1919~2019)』を紹介する在フランス・ベトナム人協会
『一世紀~一本の道(1919~2019)』を紹介する在フランス・ベトナム人協会

 ホー・チ・ミン主席は1946年7月15日、フランス共和国を公式に訪問した際に2000人のフランス在住のベトナム人と面会した。
 
 フランスにおける越僑運動とベトナム人協会の100周年記念を祝う式典が、6月15日夜、フランスの首都パリの会議場(メゾン・ド・ラ・ミュチュアリテ)で開かれた。
 ここは、1946年7月15日にホー・チ・ミン主席がフランス共和国訪問時に2000人のフランス在住ベトナム人と面会した場所である。
 この式典には、外務省次官で在外ベトナム人国家委員会主席のグエン・クオック・クオン氏、ホーチミン市在外ベトナム人国家委員会主席のフン・コン・ズー氏、駐仏ベトナム大使のグエン・ティエップ氏、ユネスコ・ベトナム政府代表部大使・常駐代表のチャン・ティ・ホアン・マイ氏、ホー・チ・ミン主席遺跡地区の代表、ベトナム祖国戦線、ベトナム・フランスの各団体や協会、また、たくさんの越僑やフランス人が参加した。
 フランスのベトナム人協会会長を務めるゴー・キム・フン氏は、フランスにおける越僑による愛国運動やベトナム人協会の形成や発展の過程を振り返った。
 今からちょうど一世紀前の1919年6月18日、ベトナムを愛する青年であったグエン・アイ・クオックが「祖国を愛する(フランス支配下の)ベトナム人グループ」を代表してヴェルサイユ講和会議にベトナム人民からの8つの項目を要求する「請願書」を提出した。
 この出来事は、フランスにおける越僑運動誕生のきっかけとなり、後の在仏ベトナム人の各愛国団体、現在のフランス・ベトナム人協会の前身となった。
 形式や名義の変更の多くを経ているものの、フランスにおける越僑運動は常に一つの断固とした理想を持ち、独立、国家統一、祖国の建設と防衛のための闘争において色あせることない情熱をもって民族と共にあった。
 1976年の国家統一後、在フランス・ベトナム人協会が創設され、今日に至るまでベトナムのための活動を行っている。
 ゴー・キム・フン氏は、フランスにおける越僑運動とベトナム人協会の100周年記念は、ベトナム人協会の前身となるフランスでのベトナム人コミュニティ組織の形成の最初の一石を投じ、フランスでの愛国運動の精神と方針を掲げてくれたホー・チ・ミン主席の功績を記憶する良い機会であると強調した。
 歴史的伝統の蓄積を引き継ぎ、ドイモイ路線を実現しているベトナムと共に新しい段階に足を踏み入れ、国際統合し、発展したベトナムの建設に主体的であるベトナム人協会は、引き続き威信や影響力を持ち、世代を超えた多数のフランス在住ベトナム人を集める団体としての役割を発揮し、同時にベトナム・フランス間の現在の友好関係を築き、養い、そして促すにあたっての重要な役割を果たしていく。
 記念式典でのスピーチで、外務省次官で在外ベトナム人国家委員会主席のグエン・クオック・クオン氏は、民族独立や国家統一を勝ち取る抗戦に少なからぬ貢献を果たしたフランスにおける越僑運動の重要な寄与を高く評価した。
 ホー・チ・ミン主席の呼びかけに従って抗戦に参加した第一世代に属する愛国知識人たちに続き、第二世代の知識人たちもまた、日々ベトナムの学問の発展や国際協力に専念し、故郷の学術幹部の育成や、ベトナムの学術的基礎の強化に貢献している。
 グエン・クオック・クオン氏は、今日まで各世代に引き継がれている在仏越僑の愛国の炎は、発展・繁栄し世界の列強と肩を並べる一つのベトナムのために国家が今後へ続く歴史の道を歩むよう、世界中のベトナム人の子弟や世界の人々と共にあることを確信すると述べた。
 記念式典の枠組みの中で、ベトナム人協会は『一世紀~一本の道(1919~2019)』という本を、過去100年間の多くの世代や階層の越僑による愛国活動についての資料、画像、コミュニティ内の話、証人の記憶や感想を収めたDVDの付録と共に紹介した。
 この機に、在フランスベトナム人協会とホー・チ・ミン遺跡地区は連携して、越僑運動や在仏越僑とホー・チ・ミン主席に関する歴史的写真の展覧会を開催した。
 また、式典には時代の変遷の中における在仏越僑の「抒情的愛国革命の英雄の誇りあるコミュニティの創造」という精神を再現する演目で、越僑やホーチミン市からのアーティストの歌や踊りのプログラムも設けられた。

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( 翻訳者:田中佑佳 )
( 記事ID:4897 )