ベトナムは方針・政策から行動に至るまで非常に努力しているものの、実際のベトナムの生態系と生物的多様性は非常に急速に縮小、衰退し続けている。

　資源環境省環境総局の自然・生物学的多様性保全局によると、ベトナムは世界の生物的多様性の12の中枢のうちの一つで、希少で貴重な遺伝子源について、とても豊かで高い多様性を持つ潜在的な生物的多様性を有する。
　ベトナムは方針・政策から行動に至るまで多くの努力をしてきたにも関わらず、実際のベトナムの生態系と生物的多様性は非常に急速に縮小、衰退し続けている。

　　　急速な縮小と衰退

　統計によるとベトナムはおよそ２万種の植物と10,500種類以上の陸上動物、2000種以上の無脊椎動物と淡水魚、11,000種以上の海洋生物とおよそ7500種の微生物を有している。
　自然・生物的多様性保全局副局長のグエン・タイン・ビン博士は、人口急増の圧力下にあることが、資源消費の大きな需要が生んできた、また生んでいると指摘する。
急速な都市化の過程、計画不足の開発、土地利用の形態の変化、たくさんのインフラ建設などは、本来の生息地の面積の著しい減少、生態系分断の増加、多くの種類の野生動物・植物の生息環境の縮小をもたらしている。

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　各種天然資源、特に生物資源は過度に開発されており、その最たるものが水・海産物、木材林産物、非木材林産物だ。
　外来生物の侵入がベトナムの生物学的多様性に直接影響を及ぼしている。最近では、2018年12月28日、アメリカザリガニが資源環境省によって侵略の危険性がある種のリストに入れられ、検査の強化と、自然環境へのこの種の拡散の阻止が必要となっている。
　たくさんの種類の生物、特に貴重で希少な各種は、自然環境外で絶滅を阻止しているか、あるいは絶滅の危機に瀕している。七叶一枝葉、サルノコシカケ、サンシチニンジンのようなたくさんの種類の貴重な薬草は、以前はホアン・リエン国立公園にたくさんあったが、最近何年かは現地調査に出てももう見られなくなっている。
　日増しに複雑に生ずるようになっている野生動植物の違法な開拓、狩猟、売買と消費の現状は、生物的多様性に大きな脅威を引き起こし、国際的なベトナムのイメージに深刻な影響をもたらしている。
　ベトナム野生動物保存協会によると、2013年１月から2017年12月に国全体で1504の違反、41328kgの個体と商品、1461人の法律違反行為者があった。432人の被告が、野生動物に関する刑事違反で裁判を受けた。
　それ以外に、気候変動、海水上昇による不利な影響の出現は日々深刻になる傾向があり、陸上でも水中でも生物的多様性、生態系に対して回復の可能性が残らないほどの多くの甚大な結果をもたらしている。

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（ 翻訳者:松澤秋子 ）
（ 記事ID:4912 )