ベトナムと韓国は関係促進のための必要十分条件がある
2019年06月20日付 VietnamPlus 紙
ブォン・ディン・フエ副首相とヒュンダイグループ副会長
ブォン・ディン・フエ副首相によると、ベトナムと韓国は戦略的パートナーシップ関係、投資・貿易関係を促進するための必要十分条件がある。
ブォン・ディン・フエ党政治局員・副首相率いるベトナム政府訪問団は6月20日、韓国の首都ソウルにある韓国金融投資協会(KOFIA)の本部で韓国の証券投資家と会談した。
会談には、SK Securities、Hana Financial Investment、Hanwha Investment & Securities、Korea Investment & Securities、といった韓国の大手証券投資会社のCEOらが出席した。席上、KOFIAのKwon Yong Won会長は、ベトナムと韓国の関係はとても良好で、特に経済関係が極めて良好だと確認した。
同会長によると、現在、約7000社もの韓国企業がベトナムに投資をしており、韓国の対ベトナム投資の登録投資総額は620億ドル以上に達している。中でも、特筆すべきはサムスングループで、ベトナムからの輸出額は600億ドルに上っている。
金融投資に関し、KOFIAの会長は、ベトナムの証券市場に投資を行っている韓国企業の資金は2018年に45億ドルに達し、2008年と比べ2倍以上に増加していると述べた。韓国の各証券会社は投資を拡大しており、益々ベトナムの証券市場への関心を高めている。また、ベトナムの証券市場に参入する韓国の証券会社は良い成果を出しており、韓国の一部の金融会社はベトナムにおけるインフラ建設のプロジェクトにも参加している。同会長は、ベトナムの証券市場への投資を通じ、韓国によるベトナムへの投資額がさらに増えることを希望した。
一方、ブォン・ディン・フエ副首相もまた、ベトナムと韓国は様々な領域において良好な関係にあると述べた。現在、韓国はベトナムに対する最大の直接投資国であり、ベトナムにとって第3位の貿易相手国である(両国は2020年までに2国間貿易額が1000億ドルに達することを目指している)。また、両国は同様な文化を持ち、人民外交の関係も活発であり、わずか1か月の間に1000便もの航空機が両国間を行き来している。現在、韓国には約21万6000人ものベトナム人が生活し、学び、働いている。そして、約16万人の韓国人がベトナムで生活している。
ブォン・ディン・フエ副首相によると、ベトナムと韓国は戦略的パートナーシップ関係、投資・貿易関係を促進するための必要十分条件がある。
フエ副首相は、韓国の投資・証券会社に対し、ベトナムは高い経済成長を維持し、低インフレで、マクロ経済も安定しており、魅力的な投資先となっていると説明した。また、ベトナムは、ベトナムの企業と連携したハイテク、エコ・フレンドリーな環境対策、医療など、ベトナムが必要としている分野への外国直接投資(FDI)の誘致を目指す、今後10年間の外国投資誘致戦略を近く発表する予定だという。
投資法と企業法の改正案が今年後半のベトナムの国会に提出される他、証券法の改正も次期国会で審議される予定である。改正案には外国の投資家をより一層惹きつけるための政策の改正も盛り込まれる。
ベトナムは、証券市場に資本を惹きつけるための多くの政策を有しており、今後、政府が保証する株式を発行していく。また、ハノイとホーチミン市にある証券取引所は投資家にとってより良い条件を作り出すため合併される予定である。
フエ副首相によると、ベトナムは現在、多くの資本を必要としており、国内外の資本を調達する必要がある。フエ副首相は、韓国の投資家を前に、ベトナム政府は韓国企業により良い環境を整えたいとしており、そうするであろうと述べ、また、ベトナムに投資している企業が引き続きベトナムでのビジネスを続けるとともに、多くの韓国の投資家が新たにベトナムと関わってくれるよう希望していると確認した。
また、ブォン・ディン・フエ副首相は同日、会員の多くがベトナムに進出している韓国産業連合会(FKI)とも協議を行った。
挨拶の中で、FKIのChang Soo Huh会長は、韓国にとってベトナムは欠かすことのできないパートナーであり、韓国の新南方政策においても重要なパートナーであると確認した。
ブォン・ディン・フエ副首相は、ベトナムはFKIの会員企業によるベトナムでのビジネスを高く評価するとともに、FKIが会員企業に対し、ベトナムの電池生産や食品加工、IT、環境保護、医療といった分野に投資したり、国営企業の株式化にも参加するよう奨励してほしいと述べた。
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( 翻訳者:岡野夏美 )
( 記事ID:4918 )