インドネシア汚職監視委員会、新内閣の編成に汚職撲滅の意欲反映されずと評価
2019年10月28日付 Kompas 紙
新たな「進む内閣」の閣僚と共に大統領官邸の段上に並ぶ正副大統領
ジャカルタ、kompas.com配信
インドネシア汚職監視委員会(ICW)は新内閣の組閣プロセスがジョコ・ウィドド大統領の基本理念と任務である汚職撲滅の意欲を反映していないと評価した。
「ジョコ、マアルフ正副大統領は法の整備、執行、そして汚職撲滅を基本理念と任務に掲げているが、その目標は2019~2024年期の大臣任命に適用されていない」と去る10月28日、ICW研究員のアルマス・シャフリナ氏は述べた。
アルマス氏によるとICWは、ジョコ大統領が汚職撲滅委員会(KPK)や、財政会計に関する報告解析委員会(PPATK)ともはや協力的な関係にないことを遺憾に感じている。
アルマス氏によると、2014年にジョコ大統領が内閣を編成する際に用いたメカニズムは、本来ならばさらなる汚職のない内閣設立のために再適応されるはずだった。
「私たちは本年の組閣における汚職撲滅の取り組みに期待をしていた。今年はKPKとPPATKに加えて財務当局にも期待していたのだ。しかし、しかし財務当局はおろか、PPATKとKPKさえ期待からは外された」とアルマス氏は話す。
ICWは、KPKに召喚された、あるいは汚職に関わったとされる大臣が新内閣に含まれていることを嘆いているとアルマス氏は述べた。
アルマス氏は、ICWはKPKが調査した全ての人が必ずしも汚職事件に関与しているとはみていないとも認めた。
しかしアルマス氏は、ジョコウィ大統領は本来ならば彼らが大臣になることを指名する前に、KPKと呼ばれる名前を一掃するよう決めることができた、と述べた。
「しかし、望ましくは、汚職事件の証人になった、ましてや公判において賄賂を受け取ったことがあるとされたことのある人物を指名する以前に、ジョコ大統領はそれらの人物が該当の事件に関わっていないということを確認するべきであった」とアルマス氏は述べた。
報じられているように、新インドネシア内閣には、既に汚職撲滅員会に召喚されたことのある大臣や汚職事件で出廷したことのある大臣が数名いる。
具体的には、ヤソンナ・ラオリー法務人権大臣、ザイヌディン・アマリ社会大臣、ジャジョ・クモロ国家機関活性化・官僚改革省大臣らである。
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( 翻訳者:河西 恵理子 )
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