ベトナムは2034−2039年段階に黄金の人口構造が極大に達する
2019年10月29日付 VietnamPlus 紙
2017年、15-64歳(生産人口)に属すベトナムの人口の68%は約6500万人
ベトナムの黄金人口期は2006年より始まり、2042年まで続くと予想されている。つまり、ベトナムは黄金人口の状況が36年あることになり、経済社会発展のためにこの利点を活用することが必須である。
「2017年、68%のベトナム人口は15−64歳の経済活動年齢層であり、その数は6500万人である
2034—2039年の段階では、この数字は極大に達し、約7200万人となる。これは黄金人口の大きな利点であり、経済成長の促進に貢献する」。
この情報は10月29日にホーチミン市で開催された、新しい状況での人口工作に関する党中央決議第21号に基づく内容を提供する、報道者や人口問題協力者に対する研修プログラムで、人口社会問題研究所元所長のグエン・ディン・ク博士よって共有された。
グエン・ディン・ク博士によると、ベトナムの黄金人口期は2006年より始まり、2042年まで続くと予想されている。つまり、ベトナムは黄金人口の状況が36年あることになり、経済社会発展のためにこの利点を活用することが必須である。
事実、日本や韓国、シンガポールは黄金人口期に驚異の発展を遂げた。
特に、ベトナムの経済活動年齢層に当たる68%の人口のうち、半分以上が34歳未満で、転職する際の科学技術の獲得に非常に有利であり、柔軟性がある。
しかし、専門家は黄金人口構造がもたらす困難や解決すべき課題も少なくないと述べ、失業率が高かったり労働生産性が低ければ、労働人口の増加速度が速いことが社会に負担をもたらしてしまう懸念を示した。
こうした中、ベトナムでは現時点で、労働力の数は多いが質はまだ高くなく、技術のある労働力が不足し、生産性が低く、労働規律が厳しくない。
その他、農業の労働者比例は高いにも関わらず、都市化と土地用途の変更により農地面積は日増しに縮小し、農村労働者の仕事不足につながっている。
こうした状況は、農村部から都市部へ若い世代の移住が増えていることの原因となっている。しかし労働・雇用政策や社会サービスは適時な調整が行えていない。
「我々は3つの質問の答えを出さなくてはならない:経済活動年齢層のうち、どれほど人が労働能力を持つのか?労働能力を持つ人々のうち、実際に働いている人の割合は?そして、働いている人のうち、高生産性・高収入で働く人はどれほどの割合か?これらの質問に答えて初めて、我々は適切な政策を作り、黄金人口構造の利点を活かせるようになるのだ」とグエン・ディン・ク博士は述べた。
こうした中、人口家族計画総局宣伝教育局副局長であるド・ティ・ホン氏は、ベトナムが新しい状況下で直面しなければならないもう一つの問題は、出生速度が速く深刻な性別の不均衡状況があることだと述べた。
2006年の場合、幼児の男女比が108.6対100だが、2016年には女の子100に対し男の子112と差が出ている。これらは2050年にベトナムで約230万人から430万人もの女性が不足することを示唆している。
ホン氏によると、それにより今後宣伝事業の促進と同時に、各政策や介入施策を厳密に施行する必要があり、特に、公立・私立の医療施設で胎児の性別選択の全ての行為を厳格に禁止することが必要である。
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( 翻訳者:中本美希 )
( 記事ID:5016 )