多くの専門家が南シナ海での複雑な動きを懸念
2019年10月25日付 VietnamPlus 紙
会議の全景(撮影:ハー・ゴック/ベトナム通信社)
会議の全景(撮影:ハー・ゴック/ベトナム通信社)

 会議では、多くの国の代表が南シナ海での最近の複雑な動きについて懸念を表明し、南シナ海の重要性を再確認した。

 ベトナム通信社クアラルンプール支局の特派員によると、マレーシア海事研究所は10月24日、日本大使館、オーストラリア高等弁務官事務所との共催で、「海洋地政学の新たな局面」をテーマとしたインド太平洋に関する国際会議を開催し、ベトナム、日本、オーストラリア、シンガポール、フィリピン、インドネシア、マレーシアから多くの専門家が参加した。
 会議では、多くの国の代表が南シナ海での最近の複雑な動きについて懸念を表明する とともに、南シナ海の重要性および南シナ海での紛争の解決における国際法遵守の重要性を再確認した。
 ベトナム外交学院に所属する南シナ海研究所のトー・アイン・トゥアン副所長(博士)によると、インド太平洋における海に関する諸問題の中で、南シナ海の紛争は地域の平和と安全にとって最も深刻な脅威となっている。
 その最大の原因は、南シナ海での紛争は地域の海に関する紛争の中でも当事国・地域が最も多いことである。中国は、1982年の海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)の締結国であるが、UNCLOSに基づく法的義務の遵守を拒否し、UNCLOSの価値に挑戦する姿勢である。そして、南シナ海の安全は、インド洋や太平洋の安全にも影響を及ぼすからである。
 トー・アイン・トゥアン副所長は、南シナ海行動規範(COC)が採択された場合、それは、地域における信頼醸成、平和で安定した環境の推進という点で一歩前進ではあるが、COCは南シナ海の紛争の解決を目的としたものではなく、双方の対処方法を規定するためのものであると述べた。
 トー・アイン・トゥアン副所長は、南シナ海の紛争解決のためには、UNCLOSを含む国際法に基づいた平和的方法を用いるとともに、関係国・地域の正当な利益も考慮する必要があると指摘した。そして、「威嚇や武力使用の行為は状況を複雑化させるだけだ」と強調した。

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( 翻訳者:山本美帆 )
( 記事ID:5023 )