青果の輸出は減少するも、中国は依然として最大の市場
2019年12月09日付 VietnamPlus 紙


 ここ10か月間で中国は、ベトナムの青果輸出市場の首位に立っており市場シェアの66.8%を占めている。20.8億ドルにのぼるこの値は、2018年同期比で13.7%下落している。

 農業農村開発省によると、 2019年11月の青果輸出額は3億8,100万ドルで、2019年の11か月間では35億ドルとなり、2018年同期比で 0.6%下落した。
 ここ10か月間で中国は、ベトナムの青果輸出市場の首位に立っており市場シェアの66.8%を占めている。20.8億ドルにのぼるこの値は、2018年同期比で13.7%下落している。続く米国は 10.7%上昇して1億2,460万ドル(4%のシェア)、韓国が12.3%上昇の1億740万ドル(3.4%のシェア)、日本が12.6%上昇して1億70万ドル(3.2%のシェア)となっている。他に、青果の輸出額が大きく伸びたところでは、5倍以上になったラオス、37%上昇したオランダがある。
 青果の輸出は、全体の31%を占めるドラゴンフルーツが前年同月比で9%近く下落したように、いくつかの主力品目の価格下落によって減少した。続いて7%を占めるドリアンが17.4%下落、マンゴスチン(5.4%のシェア)が1%下落、ココナッツ(3.5%)が35%下落、リュウガンが56%下落、スイカが26.4%下落、サツマイモが43.6%下落した。
 一方で、2019年11月の青果輸入額は1億2,300万ドルで、11か月間の合計は16億3,000万ドルとなり、前年同期比で3.4%上昇した。ベトナムの青果市場ではタイが最大の輸入先となっており、30%近くのシェアになるが、前年同月比で24.5%下落している。次に中国が10%上昇で25.6%のシェア、米国が54%上昇して15.5%のシェア、オーストラリアが4%上昇している。
 農産市場開発加工局によると、米国・EU・日本・韓国・オランダ市場への青果輸出額が大幅に上昇しても、輸出額全体の66.8%をも占める中国市場の減少を埋め合わせることは難しいとされる。
 市場拡大のためには、企業がより多く中国市場へ輸出できるよう産地と梱包施設のコード登録を迅速に進めることに加えて、生産者と企業が、厳しい規制を持つ欧州やその他の市場に合わせて、農産物の品質、とりわけ食の安全・衛生を向上させるように努めなければならない。
 企業は生産と加工において近代的設備や科学技術に集中して投資することが求められると同時に、輸出力拡大に向けて、サプライチェーンにおける各ステークホルダーとの連携や関係強化も必要である。
 国内市場に関しては、11月はダクラク省でドリアンの収穫が終了する時期であるが、ドリアンの価格はここ数年に比べて落ち込んでおり、1キロあたり20,000ドンとなっている。
 主な原因は、2019年度中頃より、中国が輸入を引き締めている中で、ドリアンが公式に輸出認可の下りていない品目となっているためだ。今年、シーズン初頭のドリアンの商人買い取り価格は1キロあたり40,000ドンであったが、シーズンが終わる頃にやっと1キロあたり55,000〜60,000ドンとなった。
 パッションフルーツの価格は下落傾向にあり、現在1キロあたり7,000〜8,000ドンを推移している。ビントゥアン省の各果樹園におけるドラゴンフルーツの価格は、シーズン初頭から今まで1キロあたり10,000ドンを下回っている。今月初頭から今までの最高値でも、価格はわずか5,000〜7,000ドンである。すでに熟したドラゴンフルーツを抱える農家のみならず、正月消費を見込む農家にも懸念が広がっている。そのため、1か月以上前から、多くの果樹園主は輸出向けに卸す代わりに、消費のために国内市場を選ぶことを余儀なくされている。
 メコンデルタの多くの地域におけるジャックフルーツの価格は10月比で50%落ち込んでおり、直近4か月でも最低水準にある。カントーや近隣のヴィンロン省、ハウザン省では、グレード1(1個あたり9キロ以上)のジャックフルーツは1キロあたり20,000〜21,000ドンの値がついている。ジャックフルーツの価格は、供給過多や農家が栽培面積を拡大したため下落している。そうした中で、行商人や買い取り業者はジャックフルーツの仕入れを控えている。以前に比べて輸出量の鈍化、とりわけ中国市場における鈍化が原因である。しかしながら、一般的にタイのジャックフルーツの価格は良好な価格を維持しており、生産者は引き続き利益を得ることができるだろう。

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( 翻訳者:渡辺真衣 )
( 記事ID:5095 )