ベトナムにおける地雷被害者への生計支援の効果を高める
2019年12月24日付 VietnamPlus 紙
地雷被害者の為の生計支援事業で、ベトナムの地雷被害克服支援協会は19の省、都市において26件の被害者生計支援活動を行った。
地雷被害者への生計支援は12月24日午前ハノイ市で行われた2014年-2019年にわたる5年間の活動の総括式で提示された、ベトナムの地雷被害克服支援協会が重視する任務の一つである。
地雷被害者のための、持続的で、適正な[支援]対象者の生計支援効果向上のために、ベトナム地雷被害克服支援協会会長のグエン・ドゥック・ソアット中将は、「2020年とそれ以降の年は、[被害者の]教育、職業訓練、雇用、コミュニティへの統合に関する各モデルを活用する研究を集中的に行い、地雷や不発弾による重度の汚染地域から[移転し]再定住する支援を行う。また、地域で地雷により突然被災した人を支援するための対応の準備を整える」と強調した。
協会は、効果を分析するための調査も集中的に行う。この組織が各地方でこれまで支援してきた「牛銀行」モデル事業を拡充した経験を生かす。
このほか、ミーライ平和基金や人道・慈善社会組織と綿密に連携して生計支援地域を拡大し、貧困者、地雷被害者、枯れ葉剤被害者、少数民族地域・辺地といった重点地域の[補助]政策対象者のための診療と結びつける。
その一方で、協会は、戦後の地雷と不発弾の影響の防止と克服のための宣伝や運動を促進すると共に、資金支援[を得るための]運動や支援金使用の管理も行う。
ベトナム地雷被害克服支援協会からの情報では、抗米戦争・抗仏戦争で南西部と北部の国境を防衛していた地雷や不発弾がまだおよそ80万トン残っているとみられており、住民の生命が深刻に脅かされているという。
完全な統計データによるものではないが、地雷と不発弾による事故で、負傷者は6万2163人、死者は4万2135人とされており、影響はとても深刻である。
地雷の被害者の人数が今でも非常に多く、多くの被害者の生活や健康、環境が多くの困難に直面している実状を受け、この5年間(2014年-2019年)ベトナム地雷被害克服支援協会は、「共に手を携えて地雷の影響を克服しよう。平穏で発展する生活のために」という活動に積極的に貢献してきた。
注目に値するのは、地雷被害者生計支援事業の中で、この組織は19の省と都市において26件の被害者の生計支援活動を行ったことである。生計支援を受けた人と贈り物を授与された人の総人数は5,500人近い。この中で240世帯の被害者家族に繁殖用の牛が授与された。
特に生計支援をした後、協会は、効果を確かなものにするために、協会の各支部に対し、相応の専門レベルに達している幹部職員を派遣して、各地方と連携して家畜のケア技術の指導や、支援した道具の使用もしくは操作の仕方の説明を行うよう、指示した。協会はこの人道的な活動に関し、各地方の世論や行政府、住民から高い評価を得ている。
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( 翻訳者:内海沙姫 )
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