2019年国家環境報告は新たな問題を提起
2020年04月17日付 VietnamPlus 紙
かすむハノイ南方の空
2019年国家環境報告は、現状、環境の質の変化、および、大気組成・水質環境・土壌環境といった主要環境問題などの指摘に焦点が当てられている。
環境総局(資源環境省)は現在、2019年国家環境報告をまとめている。報告はデータベース化され、各年および各フェーズの経済社会に関する計画、戦略の策定のための重要な基礎データとなる。
炭素の排出割り当てや炭素クレジットを取引する排出取引市場メカニズム、大量の廃棄物や温室効果ガスを排出する組織や個人に対する費用負担の増加を目的とした排出割り当て、環境にやさしい産品の生産を奨励するためのグリーン購入メカニズムの構築、様々な形式でベトナムに流入する旧式で時代遅れの生産技術や生産様式を排除するための技術的障壁の設定や現行で最良のテクノロジーや解決策の適用など、新たな環境問題が研究されている。
国家を横断する河川の開発・利用、国境を越える煙塵、海洋汚染といった国境を越えた環境問題に対し、ベトナムの環境への悪影響の減少に向けた交渉や闘争のためにも、協力プログラムや国際条約の整備が必要になる。
2019年国家環境報告は、現状、環境の質の変化、および、大気組成・水質環境・土壌環境・生物多様性といった主要環境問題などの確認、経済社会発展のための活動や外部からの要因で引き起こされる環境汚染源に対する評価、通常の廃棄物や危険性のある廃棄物、排水、排気ガスなどを含む廃棄物の発生状況などに焦点を当てている。同時に、目前および長期的な方向性、任務、解決策を確定し、建議も行っている。
特に、資源環境省は、報告書を通じ、権限を有する関係当局に対し、今後の環境保護に関する計画、戦略の立案を建議している。
中でも、国際社会との同時性、統一性、調和性を確保した環境保護に関する政策や法律システムの完成、新たな情勢下での任務要請に応えられるよう中央および地方における環境保護に関する国家管理能力の強化、環境保護対策に対する財源調達の継続的推進、環境保護分野における36のプログラム、計画、提案の5年間(2015-2020年)の実施結果のチェック・評価、環境汚染発生源の予防・管理措置の効果的な実施、大都市や人口の多い居住区での大気環境の質の改善、残留汚染地区や河川流域の環境の改善・回復などに焦点が当てられている。
長期的には、環境保護対策が日々効果的になるよう、資源環境省は、廃棄物の削減、環境に悪影響を及ぼす活動の規制、環境に優しい活動や環境汚染処理への投資の奨励、天然資源の効果的な利用、気候変動への対応に向けた方向で、生産、経営、消費の諸活動を変え、調整していくため、環境税や環境手数料が適用されるリストやカテゴリーを追加する計画に従い、段階的に、検討を行い、国会に提出する。その中には、炭素排出税(炭素税)課税、カーボン・プライシング(炭素価格付け)、生態系サービス利用料、生物多様性オフセットなどを検討するカテゴリーが追加される。
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( 翻訳者:山本美帆 )
( 記事ID:5195 )