「どうにでもなれインドネシア」医療従事者の皮肉 賑わい見せる市民
2020年05月20日付 Kompas 紙
kompas.com配信
#IndonesiaTerserah(#どうにでもなれインドネシア)を巡っての活発な議論がおさまる気配はない。それどころかツイッターでは、このハッシュタグがトレンド入りを果たしているのだ。
インドネシアにおける新型コロナウイルス対策への意識の低さに失望したネットユーザーの声が、このハッシュタグとともにタイムラインを埋め尽くしている。
去る5月15日に投稿された、ひとりの医療従事者が「どうにでもなれインドネシア」と書かれた紙を掲げた写真がSNS上で波紋を呼んでいる。
このハッシュタグは、新種のウイルスである、新型コロナウイルスの犠牲者の治療に苦労した医療従事者からの抗議行動であると考えられている。
しかし、コロナウイルスの蔓延を気にせず、人混みに集まる人々は未だに多い。
多くの医療従事者がこの猛威を振るう新型コロナウイルスに感染し、中には亡くなる人もいる。
最新の情報によると、ロイヤル・スラバヤ病院の看護師で、コロナ感染の疑いがある「監視対象者(PDP)」と認定されていた女性が亡くなった。お腹には4ヶ月の胎児がいた。
医療従事者は、この国でも起こっている世界的パンデミックの中で最善を尽くしている。ワクチンもこれまでのところ開発されていない。
ここ最近インドネシアの一部地域が再び賑わっているといういくつかの投稿が注目を集めたのち、#IndonesiaTerserah(#どうにでもなれインドネシア)という文言はまた反響を呼んでいる。
このハッシュタグは新型コロナウイルスへの危険意識がある人々の反応でもある。
現在知られているように、大通り、市場、モール、その他買い物をする場所はすでに大勢の人々であふれ、元通りの賑わいだ。
嘆かわしいことに、幾らかの場所でのその賑やかさは、世界保健機構によって出された新型コロナウイルスに関しての対応指針には沿っていない。
本来ならばコロナウイルスに感染しないように人と人の間隔はおよそ1.5〜2メートルでなければならないのにも関わらず、ソーシャルディスタンスはもはや無視されており、むしろ人々が集まり、混雑してしまう傾向にある。
さらに、すべての市民がマスク着用の命令に従っているわけではない
感染事例の上昇率は高まり続け、減少の兆候は未だ見えそうもなく、2020年5月19日火曜日までに、インドネシアでの新型コロナウイルス陽性感染事例の総計は18496件、死亡事例が1221件、4467名が症状回復を果たしている。
症状回復と判断された患者数は死者数と比較するとまだ多い状況ではあるが、新型コロナウイルスだと確認された死者総数が上昇し続けていることもわかっている。
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( 翻訳者:青木 遥 )
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