大規模社会制限の移行期における金曜礼拝の実施の問題について、最新のインドネシアウラマー評議会(MUI)の見解
2020年06月06日付 Kompas 紙
去る5月29日、西ジャワ州ブカシ市アルバルカーイスラム大寺院にて金曜礼拝を実施するムスリム
去る5月29日、西ジャワ州ブカシ市アルバルカーイスラム大寺院にて金曜礼拝を実施するムスリム


ジャカルタ、kompas.com 配信

インドネシア・ウラマー評議会は大規模社会制限の移行期における金曜大礼拝の実施に関する最新のファトワー(イスラム法に基づいて出される見解、勧告)を定めた。

インドネシア・ウラマー評議会ファトワー委員会アスロルン・ニアム書記官は上記のファトワーは金曜礼拝開催とムスリムの新型コロナウイルス感染症予防に関する2020年第31号ファトワーに基づいていると述べた。

アスロルン書記官は「新型コロナウイルスへの感染を防ぐために、信者は安全な間隔をとりソーシャル・ディスタンスを保ちながら礼拝をすることは的には許されていて、正当な礼拝になり信仰の根本は失われない、なぜならそうすることはシャリア―(イスラム法)の望むところでもあるからだ」と去る6月4日に書面の説明を通して述べた。

同報道官はつづけて、ソーシャル・ディスタンスの適用により金曜礼拝の信者がモスクに入れなかった場合は、礼拝室、講堂、集会場、運動場、スタジアムなどを利用することで、複数の場で金曜大礼拝を実施することができると述べた。

さらに同書記官は、もしモスクや上記のような場所がそれでも金曜礼拝の信者を受け入れられず、金曜礼拝をおこなうための場所がないとき、その場合についてインドネシア・ウラマー評議会のファトワー委員会は見解の違いがあるという。

第一の見解は、通常礼拝が行われているモスクやそのほかの場所で2回に分けて金曜大礼拝をおこなうことである。

つまり、何派かに分かれて金曜礼拝を実施することは法的に正当とされる。

第二の見解は、何派かに分かれて金曜礼拝を行うことを禁止する意見もあるため、モスクやその他の場所で金曜礼拝を行う場所を確保できない信徒は(家などで個別に行う通常の)正午の礼拝に代えられるというものである。

「上述の異なる見解に対して、礼拝を行う際には信徒はそれぞれの地域の状況や福利を考慮して2つの見解のうち1つを選ぶことができる」と同報道官は続けた。

インドネシア・ウラマ―評議会もまた、信者にマスクをする、自分の礼拝用絨毯を持参する、祈祷前の水でのお清めは家で行う、そしてお互いに安全な距離をとるといったような感染防止対策に従うよう求めた。

その一方で、風邪気味の信者は家で正午の礼拝を行うことが提言された。

「さらに金曜大礼拝の説教する時間を短縮し礼拝時のコーランは短い章を朗唱するようにすることが必要である」と同報道官は続けた。

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( 翻訳者:茂木大智 )
( 記事ID:5308 )