EU・ベトナム自由貿易協定、新型コロナウイルス後の輸出急増への支えに
2020年05月23日付 VietnamPlus 紙
EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)は、ベトナムの靴業界にとってEU市場への輸出のビッグチャンスとなる
ベトナムの輸出は現在も新型コロナウィルスの影響を受けているが、しかし貿易の専門家たちによると新型コロナウィルス後もベトナムには輸出のチャンスが残されているということだ。
外国投資の誘致のような「黄金のチャンス」ではないものの、ベトナムの輸出分野は、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の批准、履行がさらなる支えとなり、新型コロナウイルス後も確実に有利であると評価されている。
ベトナムの輸出は現在も新型コロナウィルスの影響を受けているが、しかし貿易の専門家たちによると新型コロナウィルス後もベトナムには輸出のチャンスは残されているということだ。
専門家によると、ウィルス流行時におけるすぐれた感染症検査や、パートナー国への人道的対応によってベトナムの評価は上昇しており、強みのある食糧食料品、医療物資、コンピューター製品などのいくつかの品目の世界的輸出需要が伸びている。
それに加えて、EU市場におけるEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の施行はベトナムにチャンスをもたらす。なぜなら、EUは4億人の巨大な輸出市場であり世界で2番目に大きい購買力を持つ地域であるからだ。
EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)とさまざまな期待
さらに、EUに商品供給をしていて、ベトナムと競合する中国などの各国は、EUとこのような経済協定を結んでいない。そのため、長期的にベトナム企業はこの協定がもたらすチャンスをフルに活用することができる。
留意点としては、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)がもたらす最も大きなチャンスは関税であり、より競争的な商品価格にするのを助ける。一方で、新型コロナウィルスが貿易にもたらす困難は、需要の減少や供給源における競争の激化である。
そのため、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)が実際に運用されれば、低価格商品の競争によって、ベトナムは商品供給においてさらに優勢となる。しかし、新型コロナウィルス流行後、需要が未だに伸びていないため、現時点ではEU市場をはじめ一般的な市場への商品輸出は一時的に減少している。
また、専門家によると、新型コロナウィルス後、水産業は確実に輸出のチャンスを得るということだ。具体的には、インドやエクアドルなど水産品を生産する各国はベトナムと競合しており、これらの国々は感染拡大を防ぐために封鎖や隔離を強いられているため、生産量や輸出量は50パーセントほど減少している。インドネシア、フィリピンやタイでも、生産量や輸出量は30パーセント減少している。
これらの国々は、コロナウィルス後、水産品供給源を維持するための生産の回復はベトナム以上に大幅な遅れをとることが予想される。これはベトナムの水産業にとっては大きなチャンスである。
特に、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)が実施されると、水産企業は税率において優勢になり、またEU向けに関する法的手続きにおいてもより有利になることも予想される。
水産業においてEUは重要な市場であり、関税利益を活用するために、水産業は標準システム、国際的な認証、加工事業情報のアップデート、ロジスティックの準備を整え、EVFTAの内容に対応する予定である。
農産物や木材、米などの他の産業に対しても、企業は新型コロナウィルス後に大きく期待をしており、周到な準備がなされている。特に、野菜は国際基準に沿って栽培面積を拡大して早急に市場の要求を把握している。米産業の企業は、市場の要求に沿って生産できるよう農家との連携を強化している。
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( 翻訳者:田中佑佳 )
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