より厳格な環境保護活動のための法改正
2020年06月18日付 VietnamPlus 紙
国会議員の意見に答弁するチャン・ホン・ハー資源環境相
政府は、重要な法的根拠を作り、より緊密な管理を確保し、環境汚染を引き起こす潜在的なリスクをコントロールするため、2014年の環境保護法を全面的に改正する必要があると決断した。
6月18日午後、国会第9会期のプログラムを継続して、国会は環境保護法改正案についての審議を行った。
施行から5年が経ち、2014年の環境保護法によって、多くの政策や革新的なアプローチが打ち出され、持続的な発展に寄与すべく、環境を巡る課題について受動的な対策から主体的な予防策へと解決し、環境汚染を引き起こす潜在的なリスクをコントロールするための管理方法が漸進的に講じられてきた。
しかし、いくつかの場所における環境の質は許容範囲を超え、フォルモサのように重大な悪影響を引き起こす環境事故や新型コロナウイルスのような大疫病が発生するなど、広範囲にわたり日々複雑になっていく環境問題や日々深刻になっていく汚染の度合いを解決するための喫緊の要請に基づき、重要な法的根拠を作り、より緊密な管理を確保し、また巨額な投資案件や人口集中地域での経済活動に際し環境汚染を引き起こすおそれのある潜在的なリスクをコントロールするため、2014年の環境保護法を全面的に改正する必要があると決断した。
政府の提案書によれば、現在の環境管理は国家の責任や役割のみに焦点を当てているにすぎず、環境保護において国民や企業の役割、社会政治組織や社会組織、コミュニティの参加については明確にしておらず、また国のリソースが十分に対応していない一方で、環境保護のための社会的資源の効果的な活用がなされていない。
管理方法は、主にプロセスや手続きに依存するなど未だ行政手続きが重視されており、成果や最終目標に依拠していない。
チャン・ティ・ホア・リー議員(バックリエウ省選出)は、これまでの間、ベトナムが気候変動よる影響を受け、多くの環境事故に直面しているという状況にあって、環境保護法を全面的に改正しなければならないとの要請に同意した。しかし議員は、法案の中の多くの規定は曖昧でスローガン的なものにとどまっていると述べた。
13の政策グループを有する今回の法案は、以前よりも改善された多くの規定を設けるよう改正提案された。しかし、これらの新たな政策すべてを実現させるためには、予算が必要であり、人材も発生する。議員は、国会が慎重に検討する際の根拠を得るため、政府はこうした問題について明らかにする必要があると求めた。
グエン・アイン・チー議員(ハノイ市選出)は、政府が多くの革新的な内容を提出している改正環境保護法案は、起草委員会の責任感の高さを表していると考える。
最近の新型コロナウイルス感染症(COVID-10)のパンデミックは、環境保護意識を高めたと強調する。そのため今回の法案は、環境保護事業の民営化を一層促進する規定を設ける必要がある。
法案の第5章における禁止行為の範囲について、レ・クアン・チー議員(ティエンザン省選出)は、環境汚染を引き起こす多くのエネルギーを消耗する旧式の機材や技術の使用、輸入を禁止する必要があると述べた。
議員によると、仮にこのことを当初から直ちに阻止すれば、企業は、ごみ処分や生産費削減、競争率向上のために多くの手数料をかける必要はなく、検査・監査・監察における国家管理機関にとっても好都合である。
法案の新たな規定は、より厳格な環境保護の原則、つまり土、水、空気、海洋、自然景観、生物多様性の環境の各成分や環境の健康度合いの保護に関する規定などの原則に基づき、土、水、空気、自然景観、生物多様性といった各成分の質をコントロールしていくものである。
環境廃棄物は、使用目的や水源の負荷力に見合うよう分別、管理されねばならず、それぞれの環境成分について公開する権限を有する国家機関による技術基準を遵守しなければならない。また、負荷力のない水源へ下水を流すような環境は認可しない。各レベルのプランの中で環境をゾーニングする。国家と地方政府の責任について明確に規定する。
審議の最後に、フン・クオック・ヒエン国会副議長は、会期での意見をもとに、各関係機関は厳正に検討し、意見を受入れ、法案を完成して、各国会議員団に意見を諮り、国会での決定に向け報告を行っていくと発表を行った。
国会常務委員会は、この法案についてより協議していくために、専従議員による会議を開催する予定である。
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( 翻訳者:沖田英恵 )
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