大学に入学するにあたり、受験生は学費についての情報を注意深く調べるべき
2020年06月19日付 VietnamPlus 紙
ハノイ工科大学の選抜情報を探す受験生
ハノイ工科大学の選抜情報を探す受験生

 家族の経済的事情に見合う授業料を注意して調べなければ、受験生は精神的動揺を受け、ましてや大学に合格してすぐに学ぶことのできる十分な余裕すらも得られないだろう。
 好きな学部、大学を選びつつ、経済的事情に見合う授業料かどうかを気にかけなければならないというのは、多くの大学が絶えず授業料の値上げを行っているという状況の中で、多くの専門家が受験生に対して持ち出すアドバイスである。

   急激に上がる授業料

 2020-2021年の学年に関して、ホーチミン医科薬科大学は、全学部(2019-2020年の学年)共通としていた1300万ドン(訳注:約550米ドル)から、3000万ドン~7000万ドン(訳注:約1,300~2,100米ドル)に値上げをするという「めまいがするくらいの」授業料の値上げを発表し、また学部ごとに授業料を区別するとした。具体的に言うと、授業料が一番高いのは歯学部で7000万ドン、続いて医学部は6800万ドン、歯科矯正技術学部は5500万ドンである。看護学部の授業料は一番低いが、それでも3000万ドン代で、前年の授業料と比べると2倍以上である。大学は、各学年について今後もさらに年10%値上げする予定であるとアナウンスしている。
 ホーチミン医科薬科大学の授業料を5倍以上値上げする行為は、多くの人に「めまい」を引き起こした。しかしながら、同校は来年の授業料を上げる唯一の学校ではなく、学校の多くが程度に差はあれ、値上げを行う。大学教育法によると、学校は自主性が与えられており、公正公平の原則に基づいて、授業料は各学校自身が決めることが出来るとされている。
 カントー医科薬科大学は、1920万ドンから2460万ドンに値上げした。ハノイ工科大学は1600万ドンから2200万ドンだったものを2000万ドンから2400万ドンへ値上げした。
 ホーチミン技術師範大学は、多くのプログラムの授業料が、前年と比べて1000万ドンの値上げとなる1750万ドンから1990万ドン程度の見通しであることを発表した。ホーチミン国家大学に属する工業情報大学は、多くのプログラムに関して、授業料を毎年値上げする見通しを発表した。(2020-2021年の学年は2000万ドン、2021-2022年の学年は2200万ドン、2022-2023年の学年は2400万ドン、そして2023-2024年の学年は2600万ドン)
 質は高いが、入学最低点が低いプログラムに関しては、多くのプログラムと比べると、授業料がとても高い。ホーチミン国家大学に属する工業情報大学の質の高いプログラムの授業料は3500万ドンで、上級プログラムは4000万ドンである。ホーチミン技術師範大学では、学部によって異なるが、質の高いプログラムの授業料は2800万ドンから3200万ドンである。

   学校選びを熟考する受験生

 教育学部副学部長のファム・マイ・ハー副教授によると、大学に新しく入学登録を行うときの受験生は、たいてい学部選びと学校選びに集中しており、授業料の問題をきちんと考えることはまだしない、という。一方、大学の自主ルールに従って、各大学は授業料の問題を自身で決めることができる。受験生はいまだに、公立学校の授業料は低いだろうという考えを持っており、私立学校に登録するときにだけ授業料の問題を意識する。しかし、これは大きく間違った考えであり、現在は公立学校にも自主が与えられているから授業料も上がっていく。
 「ホーチミン医科薬科大学において授業料が1300万ドンから7000万ドンに値上げされた過去の事例が、まさにいい例である。家族の経済的事情に見合う授業料についてきちんと注意しなければ、あなたがたは精神的動揺を受け、ましてや大学に合格してすぐに学ぶことのできる十分な余裕すらも得られないだろう」とハー副教授は分析する。
 これは、ホーチミン食物工業大学の入試メディアセンター管理長であるファム・タイ・ソン氏のアドバイスでもある。ソン氏によると、授業料の値上げは各大学に必要なことであり、特に、自主を付与された各大学に対し国家が予算を減らしていることから、支出を補うため収入を増やさねばならない。
 「教育訓練省の規定によると、各大学は、保護者と受験生が知ることのできるよう、自身の大学の入試計画の中で授業料を発表、公表しなければならない。一つの学部に関して複数の学校があり、それぞれ異なった授業料基準がなければならない。というのも、もし情報を注意して調べると、受験生は、より家族の状況にあった授業料基準と合わせて自分の好きな学部を選ぶことが出来るためである」とソン氏は言う。

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( 翻訳者:安部生紀 )
( 記事ID:5409 )