ベトナム、ホアンサ(西沙諸島)での中国の軍事演習に反対する口上書を手交
2020年07月02日付 VietnamPlus 紙
船着き場を離れて伝統的な漁場であるホアンサ(西沙)、チュオンサ(南沙)に行く準備をしているクアンナム省漁民の遠洋漁船
船着き場を離れて伝統的な漁場であるホアンサ(西沙)、チュオンサ(南沙)に行く準備をしているクアンナム省漁民の遠洋漁船

 中国が、ホアンサ諸島(訳注:中国語名は西沙諸島)での軍事演習を実施した事は、ホアンサ諸島におけるベトナムの主権を侵害しており、南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)の理念に反する。
 7月2日午後に行われた外務省の定例記者会見において、中国がベトナムのホアンサ諸島で軍事演習を実施したとの情報に対するベトナムの反応について、記者からの質問に答え、外務省のレ・ティ・トゥー・ハン報道官は次のように述べた。
 「中国がホアンサ諸島区域において軍事演習を実施したことは、ベトナムの同諸島における主権を侵害し、南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)の理念に反しており、状況を複雑化させ、南シナ海に関する行動規範(COC)を巡る最近のASEANと中国間の交渉過程や、南シナ海における平和、安定、協力的な環境の維持の利益にならない。ベトナムは異議申立の口上書を手交し、中国に対し、今後、同様の侵害を再び起こさぬよう求めた」。
 中国の調査船海洋4号がベトナムの排他的経済水域に入ったとの情報に対し、ハン報道官は次のように述べた。
 「1982年の海洋法に関する国連条約(UNCLOS 1982)に定義されているように、ベトナムの領海における調査、測量、科学研究の活動は、この条約の規定に従って、ベトナムの同意を得なければならない。
 主権、領有権、国際裁判権、UNCLOS 1982 の各規定を重んじることは、南シナ海地域における平和、安定、安全、協力の維持と発展、および地域と世界にとって重要な意義を有している」。

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( 翻訳者:乙川巧磨 )
( 記事ID:5422 )